記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
風邪の症状として頭痛が起きることがありますが、このとき風邪薬と合わせて頭痛の痛み止めを飲んでも大丈夫でしょうか?服薬の注意点について、詳しくお伝えしていきます。
風邪の頭痛であっても、市販の風邪薬と頭痛を緩和させる痛み止めは一緒に内服してはいけません。
市販の風邪薬のほとんどには、痛み止めの成分である消炎鎮痛剤が少量でありながら含まれています。この消炎鎮痛剤は頭痛以外のすべての痛みに対して効果があり、喉の痛みや発熱を和らげるために風邪薬に含まれているのです。
つまり、痛み止めと風邪薬を一緒に内服してしまうと、この消炎鎮痛剤を重ねて内服してしまうことになるため成分が過剰となり、効きすぎてしまったり副作用などが強く出てしまう恐れがあるのです。
しかし、どうしても一緒に内服したいという場合には、前の薬からある程度時間の間隔をあけて飲む、あるいは1日3回の風邪薬を1日2回に減量して残りの1回で鎮痛剤を内服する、といったことで過剰投与を避けることができます。
どのくらいの時間をあけるかは薬の添付文書に記載されているため、記載内容をよく読んで調整するようにしましょう。
風邪薬と痛み止めを一緒に飲んでしまうと、消炎鎮痛作用が強く出てしまい、副作用も強く出てしまう場合があります。もしも風邪薬と痛み止めを一緒に飲んでしまった場合はいつもと違う様子が見られないかをよく観察しましょう。特に副作用については、薬の添付文書に載っている副作用症状が出現していないかを見ておくといいでしょう。そして、もしも異変が見られた場合にはすぐに医療機関を受診するようにしましょう。
風邪症状は治ったのに頭痛だけが続いているという場合には、市販薬で様子を見続けるのではなく、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。
風邪症状が治っても頭痛が残っている場合には、風邪による頭痛ではなく脳疾患など別の疾患が絡んでいる可能性が考えられます。たかが頭痛だからと様子を見続けるのではなく、身体の異常のサインであると考えましょう。
風邪薬と痛み止めには、消炎鎮痛作用のある成分が両方とも入っているため、基本的には一緒に飲むことはできません。万が一一緒に飲んでしまった場合は身体に異変が起こっていないか、添付文書に記載されている副作用症状が出現していないかをしっかりと観察しましょう。そして副作用症状が出現した場合には、早急に医療機関を受診してください。