結核菌の感染経路って?感染したかどうかはどうすればわかる?

2018/7/11 記事改定日: 2019/7/22
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

結核菌に感染したかどうかをどうやって調べるか知っていますか?また、どんな経路で感染するかご存知でしょうか?
この記事では、結核の感染経路や検査について解説していきます。結核の感染予防や早期発見に役立ててください。

結核菌の感染経路は?

結核は空気感染する病気です。
肺結核を患っている患者が咳や痰を吐き、そこに含まれる結核菌が空気中に飛び散り、周囲の人がそれを吸ったときに感染してしまうことがあります。

しかし、感染後に発病する確率は10人中1〜2人といわれており、通常は免疫が結核菌を抑えることにより発病にまで至らないとされています。ただし、体力の衰えや他の病気に伴い免疫機能が低下すると結核菌を抑える力が弱まるため、注意が必要です。

また、発病しても排菌(咳や痰中に結核菌が排出される状態)に至っていない場合は、周囲へ感染することはなく、重症の場合でも服薬により結核菌を制御することができます。

結核に感染したかどうかはどうすればわかる?

ツベルクリン反応検査

痰の摂取や胸部X線写真の撮影が困難な人に適しているとされる検査で、ツベルクリンという液体を皮膚に注射した後、48時間の様子を見て判定を行います。結核の感染者や、BCG摂取を受けたことのある人は、皮膚が赤くなりますが、まれにどちらの反応によるものなのか判別がつかないことがあります。

インターフェロンガンマ遊離試験(IGRA)

血液を採取して、試験管内で検査を行います。BCGワクチンの影響により診断結果が左右されないため、ツベルクリン反応検査に代わり行われるケースが多いとされています。ツベルクリン反応検査のように48時間に再度来院する必要もありません。

検査で結核とわかったとき、どうやって治すの?

結核は、抗結核薬の服用で治すことができます。
ただし発見や治療が遅れてしまったときや免疫機能が著しく低下しているときは重症化することも多く、ひどいときには命に関わることもあります。

また、薬を飲むのを何度も忘れてしまったり、途中で止めてしまったりすると、結核菌が薬に対して抵抗力(耐性)を持ち効果が得られなくなる恐れがあります。
医師の指示は必ず守り、最後まで薬を服用してください。

結核はきちんと最後まで治療を受ければ再発のリスクを大幅に下げることができます。
ただ、治療後2年間は再発する可能性が高いので、保健所などで半年に1度健診を受けるようにしましょう。

結核に感染したとき、どんな支援を受けられるの?

結核と診断結果が出た場合は、医師は保健所に通達する義務があり、保健所はそれを受け、患者に対して

  • 治療終了までの服薬支援
  • 周囲への拡大防止対策(結核患者と接触した人の検査など)
  • 医療費の公費負担

などの対策や支援を実施しています。

入院治療費

周囲へ感染する可能性が高い場合は、入院治療が必要になる場合があります。検査及び治療費は公費で負担してもらえますが、公費負担の割合は世帯の合計所得や自治体によって違ってくる場合があるので、住んでいる自治体に確認しましょう。

結核の感染拡大を防ぐには、どうやって対策すればいい?

結核に感染して発病していることが分かった場合は、感染症法上に基づいて結核病床への隔離入院が必要になります。保健所などから指示がありますので、必ず指示通りに入院しましょう。

退院は周囲の人に結核を感染させる可能性がないことが証明されてからですが、結核は6~9カ月は内服治療を続ける必要があります。しっかりと薬を飲み切るのはもちろんのこと、退院後であっても長引く咳や発熱などの症状がある場合はできるだけ早く病院を受診して検査を受けるようにしましょう。

おわりに:結核は空気感染が主なルート。免疫力が低下している人は要注意

結核は空気感染するので、結核患者が吐いた咳や痰に含まれる結核菌を周囲の人が吸い込むと感染してしまうことがあります。ただし、感染しても多くの場合は免疫力で発症を抑制できますが、免疫力が低下している人は発症してしまう可能性があります。

結核は抗結核薬を服用することにより治すことができるため、気になる症状がある場合は早急に医療機関を受診しましょう。

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