デンタルフロスを使う頻度はどれくらいがいい? 使い方に注意を

2018/7/6

記事監修医師

日本赤十字社医療センター、歯科・口腔外科

川俣 綾 先生

デンタルケア用品として、認知度や使用度が近年上昇しつつある「デンタルフロス」。歯ブラシではとりきれない歯垢を除去するためには欠かせないアイテムですが、どれくらいの頻度で使うのが適切なのでしょうか?また、使いすぎると歯の隙間が空いたりする恐れはないのでしょうか?使い方の注意点と併せて解説します。

デンタルフロスはどれくらいの頻度で使うべき?

デンタルフロスは、できれば朝昼晩の1日3回、最低1回以上の頻度で使うのがおすすめです。歯垢は歯に付着してから2〜3日程度で石灰化が始まるため、時間が経てば経つほどとりにくくなってしまいます。歯垢が柔らかいうちに、デンタルフロスを使って除去するのが望ましいといわれています。

デンタルフロスの使いすぎはNG?使い方に注意を

デンタルフロスを使うと歯垢がかなりとれ、口の中がサッパリした感じがします。その使用感から1日に何度も使う方もいるようですが、1日に3回以上デンタルフロスを使っても特に過剰使用というわけではありません。正しく使えているのであれば、1日に何度使っても悪影響はほとんどないと考えられます。
また、「デンタルフロスを使いすぎると歯の隙間が広がる」という噂もありますが、デンタルフロス後に歯の隙間は広がるのは、詰まっていた汚れがとれたり、歯肉炎などの炎症がおさまったためです。デンタルフロスの力だけで歯そのものが動くことはありません

ただし、間違った使い方のまま過剰使用すると、歯茎を痛めてしまう恐れがあります。具体的には、デンタルフロスを前後に動かしたり、力を込めて一気に奥まで差し込んだりするのはNGです。デンタルフロスは、本来上下に動かして歯垢を絡め取るものです。前後に激しく動かすと、歯茎から出血するなど傷つく恐れがあります。
特に、デンタルフロスを使用してから2週間経っても出血が続く場合は、使用時に歯茎を傷つけている可能性が高いので注意しましょう。

また、デンタルフロスをたくさんやればやるほど歯垢がとれるわけではありません。1日に蓄積される歯垢の量には限度があり、また1回のデンタルフロスをきちんと行えば、直前の食事で付着した歯垢はしっかりとることができます。なので、1日に3回以上わざわざデンタルフロスを行う必要は基本的にはありません。

デンタルフロスを使うのは歯磨き前?歯磨き後?

デンタルフロスを使うべきタイミングは、歯磨き後です。そもそもデンタルフロスは、歯ブラシでとりきれなかった汚れを効率よく除去するためのアイテムですし、逆に歯磨き前にデンタルフロスをしてしまうと、汚れが歯間に押し込まれてしまう恐れがあります。

また、デンタルフロスは朝や昼よりも、夜寝る前に行うことが非常に重要です。睡眠中は唾液の分泌量が減るため、虫歯の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。このため、夜寝る前に細菌の塊である歯垢をフロスで除去することが大切なのです。

おわりに:デンタルフロスは頻度よりも使い方の質が重要

デンタルフロスは少なくとも1日1回以上、就寝前の歯磨きが終わった後に使うのが望ましいです。本来であれば1日3回の頻度で行うのが理想ですが、回数を多くすればするほど歯垢が除去できるというわけではなく、正しい使い方ができていないと逆に歯を傷つけてしまうリスクがあります。今一度使い方を確認し、1回1回のフロスを丁寧に行うようにしましょう。

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