性病の症状で、喉の痛みが出ることはある?

2018/7/3

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

風邪でもないのに喉の痛みや腫れが続いていたり、またその症状が性行為をしてから始まったものだとすれば、性病のサインの可能性があります。そこで今回は、喉の痛みや腫れを引き起こす主な性病についてご紹介します。

喉に症状が出る性病:咽頭クラミジア

「クラミジア・トラコマティス」という病原菌が喉に感染し、炎症を起こした状態です。クラミジアは最も一般的な性病で、多くの場合は性行為を通じて性器に感染(性器クラミジア)しますが、オーラルセックスで喉にも感染することがあります。

咽頭クラミジアは症状があまり目立たないため、気づかずに感染を広げてしまうケースも多いですが、悪化すると喉の痛みや腫れ、咳、発熱といった風邪のような症状が現れるようになります。なお、喉の見た目には明らかな変化はないといわれています。

喉に症状が出る性病:梅毒

セックスやオーラルセックスを通じて、「梅毒トレポネーマ」という病原体に感染したことにより発症する性病です。近年日本では特に若い女性の梅毒感染者が増加しており、感染するとおよそ3週間、3ヶ月、3年後というスパンで症状が出たり消えたりを繰り返します。

梅毒に感染するとおよそ3週間後に、性器など感染箇所のしこり(小豆大くらい)や太ももの付け根のリンパ節の腫れですが、こうした症状は放置していると3週間程度で消えます。
しかし、感染から3ヶ月ほど経過すると、今度は全身にピンク色の円形のあざや赤褐色の丘疹が発生したり、性器・肛門付近のコブ、脱毛症状などがみられるようになります。またこのとき、喉や扁桃が腫れる、赤くなるといった「梅毒性アンギーナ」の症状が起こることがあります。

喉に症状が出る性病:ヘルペス

「単純ヘルペスウイルス」の1型か2型の感染によって起こる感染症です。性器にウイルスが感染した場合は、性器の周辺の赤茶色の水疱が出たり、強い排尿痛が生じたりするのが特徴ですが、口や喉に感染すると喉の強い痛みやリンパ節・扁桃の腫れ、高熱が出ることがあります。

喉に症状が出る性病:咽頭淋病

「淋菌」という病原菌が喉に感染した状態です。基本的に淋菌は性器へ感染することが多いですが、オーラルセックスを通じて咽頭の粘膜に感染すると、喉の痛みや腫れ、発熱など咽頭炎のような症状を引き起こすことがあります。なお、喉の見た目には明らかな変化はありません。

喉に症状が出る性病:マイコプラズマ・ウレアプラズマ

クラミジアや淋菌に次ぐ尿道炎の原因菌として、近年注目が集まっている菌です(マイコプラズマ肺炎の原因菌とは別物です)。性行為などを通じて感染し、性器に感染するとかゆみや悪臭を引き起こし、オーラルセックスで喉に感染すると喉のいがらっぽさや痛み、咳などを引き起こします。淋病やクラミジアと症状がよく似ているため、きちんと検査で見分ける必要があります。

おわりに:「性病の症状=性器のかゆみ、おりものの変化」とは限らない!

近年ではオーラルセックスの普及によって、咽頭の粘膜に病原菌が感染し、喉に性病の症状が現れるケースが多くみられます。性病の症状は、性器のかゆみやおりものの変化だけとは限りません。性行為後にこれらの症状が続く場合は、早めに性病科か耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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