歯のホワイトニングってどんなもの?デメリットやリスクはある?

2017/1/17 記事改定日: 2018/5/22
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

歯のホワイトニングは、市販のものもありますが、歯科医で受ける施術の方が効果が高いです。では、歯医者さんで受けられるホワイトニングにはどんなものがあるのでしょうか。
それぞれのメリットとデメリットを紹介していくので、どの施術を受けたらいいか悩んでいる人は参考にしてください。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

歯のホワイトニングにはどんな種類がある?

歯のホワイトニングは、歯の色を明るく、白くすることです。歯のホワイトニングで歯を真っ白にすることはできませんが、色を明るくして白く見えるようにすることができます。

歯医者さんで受けられるホワイトニングの方法は、以下の2種類あります。

ホームホワイトニング

数回歯医者さんに通い、歯科医の指示のもと自宅でホワイトニングをします。
歯科医院で歯型をとってマウスガードを作り、漂白ゲルを使ったマウスガードを自宅で使い、2~4週間にわたって定期的に、決められた時間漂白ゲルを塗布します。終わるまでに数カ月かかります。

オフィスホワイトニング

レーザーホワイトニングやパワーホワイトニングと呼ばれるものです。漂白製品を歯に塗った後、光やレーザーを照射して白化を促します。この方法は約1時間かかります。

デュアルホワイトニング

ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを同時に行うものです。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの効果やメリットを同時に得ることができ、広くすすめられている方法です。

一般的に、オフィスホワイトニングは効果が現れるのが早いものの効果持続期間は短いとされており、ホームホワイトニングは効果を得るには時間がかかりますが、持続期間は長いとされています。この両方を合わせて行うことで、デュアルホワイトニングは効果が現れやすく、最も長い持続期間を得ることができるとされています。

ホワイトニングができないこともあるの?

例えば歯肉に疾患がある場合や、義歯(入れ歯)、クラウン、詰め物、またはベニア(変色した歯を隠すために歯の表面につけるもの)をしている場合は、歯のホワイトニングができない場合があります。ホワイトニングができるかどうか、最初に歯科医に相談してみてください。

ホワイトニングで痛みが出たり、しみたりすることはある?

ホワイトニングでは、過酸化水素と呼ばれる薬剤を歯の表面に塗りますが、この薬剤は歯茎や歯肉を刺激することがあり、多くは1~2日で治まりますが痛みを感じたり、強いしみを生じることもあります。
また、歯科医院で行うホワイトニングでは、歯の表面に薬剤を塗った後に光やレーザーをあてて薬剤の活性化を促すため、光やレーザーの刺激で痛みを感じることもあります。
しかし、これらの痛みは歯のしみの多くは数日で治まるとされているので、大きな心配は必要ないでしょう。

痛み止めは飲んでもいい?

ホワイトニングを施行して痛みが生じた場合には、一般的な消炎鎮痛剤を飲んで症状を改善させることができます。
歯科医院によっては鎮痛剤を事前に処方する場合もありますが、ロキソニン®Sなどの市販の痛み止めで対処することも可能です。
しかし、これらの痛み止めを飲んでも二日以上痛みが続く場合や、歯茎に腫れや出血がある場合にはホワイトニングを行った歯科医院に相談するようにしましょう。

ホワイトニングの効果はいつまで続く?歯はずっと白いの?

歯のホワイトニングは永遠に続くわけではありません。 数カ月から3年ほど効果が持続すると言われていますが、個人差があります。一般に、赤ワイン、紅茶、コーヒーなどを飲むことが多い人は、ホワイトニング効果が長く持続しません。

歯のホワイトニングにはどんなメリット・デメリットがある?

ホワイトニングは、美しい見た目が得られる一方で様々なデメリットもあります。デメリットはホワイトニングの種類によって異なります。

一般的なデメリットは、薬剤の影響で歯が一時的に弱くなったり、その結果として知覚過敏になることもあります。また、歯茎に過度な刺激が加わることで炎症が生じることもあり、歯が白くなる一方で歯茎が赤く腫れる状態になることもあります。

また、効果には個人差があり、歯の根元の黄ばみが目立ってしまったり、歯に白斑のようなホワイトスポットや色むらができることもあります。
これらのデメリットは強い薬液を使用するオフィスホワイトニングやデュアルホワイトニングで起こりやすいと言われています。

また、ホワイトニングの費用は決して安いものではなく、1クールの治療で5~10万円の費用が相場といわれています。満足のいく効果が得られなくても費用は発生するものですので、ホワイトニングは、デメリットと費用についてしっかりと納得してから行うようにしましょう。

おわりに:歯のホワイトニングにはメリットもデメリットもある。相談しながら後悔のない選択を!

歯のホワイトニングには、ホームホワイトニング、オフィスホワイトニング、デュアルホワイトニングがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。また、ホワイトニングの効果は永久ではありませんので、歯の白さを持続するには定期的に施術を受ける必要があります。
歯医者さんと相談しながら、それぞれのメリットとデメリットをキチンと理解してうえで施術を受けるようにしましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

歯(17) ホワイトニング(11) 白く(1) 歯科(6) 白い(2)