記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/4 記事改定日: 2019/6/10
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
うつ病を予防・改善するには食習慣を見直す必要があるという説がありますが、うつ病と食事に関係性をきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。
今回はうつと食事の関係について、積極的に摂るべき栄養素と食材、これらを摂ることのできるおすすめレシピまで、役立つ情報をまとめてご紹介していきます。
身体的な病気ではなく、精神的な疾患であるうつ病と食事に関連性があるといわれても、いまいちピンと来ないという人も少なくないでしょう。
しかし、食事で摂取する栄養素は脳の働きに大きな影響を与えます。うつと関係の深い脳内神経物質セロトニンの分泌量や作用・伝達の程度も、食事の内容によって大きく左右されるため、うつの改善に食事の見直しは欠かせないのです。
また近年の研究では、うつ病の改善に効果的な食事内容もわかってきました。
うつ病の人は、加工食品・乳製品の摂取を控えて、うつに効果的な魚・野菜・豆類・果物・穀類を豊富に摂れる地中海食、または和食を中心の食事にすると良いとされています。
逆に、チーズやバターなどの乳製品やソーセージ・ハムなど、加工食品が多く使われるいわゆる洋食・西欧式の食事は避けるべきだといわれています。
ここからは、うつ病の人が積極的に摂取すべき栄養素について、紹介していきます。
うつ病に効果的な栄養成分としてはトリプトファン(必須アミノ酸)、ビタミンB群・D群、DHA/EPAなどのオメガ3系脂肪酸などがあります。これらうつ病に効果的な栄養素が豊富に含まれている食品の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
このうち、特にうつ病の改善に効果的なセロトニンという脳内神経伝達物質を生成するためには、トリプトファンとビタミンB6を積極的に摂取すると良いとされます。
上記の食材を少しずつうまく取り入れながら、主菜・副菜・汁物のバランスを考えた食生活を心がけることで、食事によるうつの改善が期待できるでしょう。
ここでは、前述したうつ病に良い栄養素をふまえて、うつ病に効果的な食材使ったおすすめのレシピを2品分ご紹介していきます。
うつで気分が重くても作れそうな簡単なものを選びましたので、参考にしてくださいね。
緑黄色野菜であり、ビタミンA・ビタミンCを豊富に含むピーマンと、特にうつ病に良いとされるビタミンB12を含む鰹節を使った和え物です。
野菜が不足しているときの副菜におすすめですよ。
うつに良い良質なタンパク質とビタミンを摂れる、簡単チャーハンのレシピです。
コンビニでの食事は、炭水化物や脂質、塩分が多く栄養も偏りがちになります。
しかし、うつのときには上で述べたような食品を多く摂ることが勧められており、栄養バランスなどにも十分に注意する必要があります。
自炊をする気力がない時や体調が悪い時には、コンビニ食しか食べられないようなこともあると思いますが、うつ症状を悪化させないためにも次のようなメニューを選ぶようにしましょう。
一見、何のかかわりもないように感じられるうつと食事ですが、食事で摂取した栄養素は脳の働きに大きく作用するため、うつ病にも影響すると考えられます。つまり、普段からうつの改善に効果的な食事内容を意識することで、薬を使わずに食事でのうつの改善も期待できるのです。気分が落ち込みやすいと感じたら、この記事で紹介したレシピを参考に、うつに効果的な栄養素を含む食事を作ってみてください。