薬が効かない頭痛はうつ病が原因?どんな薬で治療するの?

2018/7/6 記事改定日: 2019/7/29
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

うつ病になってから頭痛が起きるようになったという方は、少なくありません。では、なぜうつ病だと頭痛になるのでしょうか?
うつ病による頭痛の原因や対処法について解説します。

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薬が効かない頭痛はうつ病かもしれないって本当?

頭痛には症候性頭痛と機能性頭痛があり、うつ病など心の問題が関与している頭痛は機能性頭痛に当てはまります。
頭痛の大半がこの機能性頭痛といわれており、片頭痛や風邪でもないのに頭痛がする場合など、脳に異常が無ければ機能性頭痛に分類されます

頭痛は身近な症状なので軽視されがちですが、うつ病になると痛みに過敏になるので普段ならなんでもないような頭痛でもことさら強く感じるようになり、ひどく苦しむことも少なくありません。

うつ病が原因の頭痛は市販の頭痛薬を飲んでも効果がないことが多いです。もし片頭痛や緊張型頭痛で処方された頭痛薬を飲んだのに痛みが良くならない場合は、背後にうつ病が潜んでいる可能性があるので一度専門の医療機関で診てもらいましょう。

うつ病の治療では、どんな薬を使うの?

うつ病による頭痛は、うつ病の身体的症状の一つとして現れます。適切なうつ病治療で精神症状が安定すれば、通常は3か月ほどで改善していきます。治療では、抗うつ薬、向精神薬、抗不安薬などがそれぞれの症状に合わせて使用されます。

日常生活にも大きな支障をもたらすような頭痛がある場合には、非ステロイド系消炎鎮痛薬などで痛みを抑えます。効果がない場合は片頭痛の治療薬であるエルゴタミン製剤やトリプタン製剤、緊張型頭痛の治療薬である筋弛緩薬などが用いられることもあります。

うつ病を防ぐためにできる対策は?

うつ病の主な原因は脳内の神経伝達物質のアンバランスとされていますが、日常生活を改善することで予防することができます。うつ病を予防するには次のようなことに注意しましょう。

  • 十分な休息や睡眠をとる
  • 規則正しい食生活を心がける
  • 適度な運動習慣を身につける
  • 熱中できる趣味などストレス解消法を見つける
  • 一人で抱え込まず、周囲に悩みを相談する
  • 何でも完璧にしようとしない
  • ときにはストレスの原因から距離を置くようにする

おわりに:うつ病の頭痛は薬が効かない!生活習慣の改善が有効な場合も

うつ病になると痛みを過剰に感じるようになるため、うつ病によって頭痛が起きているように思ってしまうようです。こういったうつ病による頭痛には、市販の頭痛薬は効かないことが多いですが、ストレスをため込まないようにしたり、生活習慣を見直すだけで改善できる可能性があります。

うつ病を患っていて頭痛が気になるという場合は、生活を見直してみましょう。

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