飲酒による下痢、対策にはどんなものがある? そもそもの原因は?

2018/7/11

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

飲み会などで楽しくお酒を飲んだ後、下痢になってしまった経験はありませんか?実は飲酒後に下痢に見舞われる人は少なくないのですが、どう対策をすればいいのでしょうか。そもそも、なぜお酒を飲むと下痢をしてしまうのでしょうか。

飲酒による下痢の原因は?

飲酒の後に下痢になってしまう人は少なくありませんが、飲酒が下痢を引き起こす理由としては、主に以下のことが挙げられます。

腸の機能低下

アルコールは食べ物と同様に胃や小腸で吸収されるのですが、過度の飲酒をすると小腸の粘膜が傷つき、粘膜にある酵素の動きが弱まります。すると水分やナトリウム、脂肪、糖分などが吸収されにくくなることで、下痢になることがあります。

また、これにより小腸で吸収しきれなかったものが大腸に流れ込み、排出物が増えます。するとそれを早く排出しようとして大腸の蠕動運動が活発化することで、水分の多い状態で便が出るようになり、結果的に下痢が起きてしまいます。

飲酒量の多さ

飲酒量が多ければ多いほど、体内に入る水分も多くなるため、水分を十分吸収できずにそのまま下痢になってしまうことがあります。

胆汁の分泌量の低下

肝臓は、脂肪の消化を助ける「胆汁」という消化液を分泌する役割を担っていますが、肝臓がアルコールの分解で忙しくなると、胆汁を十分に生成できなくなります。胆汁は十二指腸で膵液と混ざることで脂肪やタンパク質を分解し、小腸で吸収しやすくなるようサポートしてくれているのですが、この胆汁が不足すると小腸が消化不良になり、下痢が引き起こされることがあります。

お腹の冷え

冷たいビールを何杯も飲むと、腸などの消化管が冷え、下痢になる可能性があります。

飲酒による下痢への対策は?

飲酒後によく下痢になってしまうという方は、以下の対策をお試しください。

水をこまめに飲む

アルコール度数の高いお酒を飲んだり、度数のそこまで高くないお酒でも大量に飲んだりすると、その分、腸が受けるダメージも大きくなります。アルコールと一緒にこまめに水を飲むようにしましょう。

温かく消化にいいものを食べる

食べ物を食べずにお酒だけ飲んでいると、胃酸の含有量が高まり、胃腸が荒れやすくなります。しかし、お酒と一緒に食べ物をよく噛んで食べるようにすると、消化酵素が分泌され、胃腸の消化・吸収率が上がると考えられています。また、温かい食べ物を摂ると胃腸の血流が上がり、吸収力も向上するといわれています。

ただし、揚げ物などの脂肪分が多い食べ物は消化に悪く、かえって下痢になりやすくなるので、浅漬けやお茶漬け、野菜の煮物など、脂肪分が少なめのものを選ぶようにしてください。

お酒の種類を変える

ビールやカクテル、サワーなどは何杯も飲むことで水分を多く摂取しやすい分、下痢が起こるリスクも高い傾向にあります。ワインや焼酎はそれと比べると、飲むペースがゆっくりなため比較的下痢になりにくいといわれています。しかし、飲みすぎると結局下痢になる可能性はあるので、量やペースには十分注意しましょう。

おわりに:飲み過ぎに注意して飲酒後の下痢を防ごう!

飲酒による下痢は、消化管へのダメージやそもそもの飲酒量の多さが原因で引き起こされるものです。飲み過ぎに注意しつつ、こまめに水を飲んだり、さっぱりしたおつまみをチョイスするようにして、辛い下痢を未然に防ぎましょう。

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