座り姿勢をよくする方法は? 椅子選びのコツも知りたい!

2018/7/12

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

毎日のデスクワークを、ついつい猫背気味でこなしてしまっていませんか?ただ、一度癖になるとなかなか姿勢は変えられないもの。そこで今回は座り姿勢をよくする方法や、正しい姿勢をキープするカギとなる椅子選びのポイントなどをご紹介していきます。

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正しい座り姿勢って?

みなさんは、「正しい座り姿勢」といわれるとどんな姿勢を思い浮かべるでしょうか。きっと多くの方は背筋をピンと伸ばした座り方を思い浮かべるかと思いますが、実は人体の構造上、背筋を伸ばした座り姿勢をキープするのは難しいです。

人は座ると、自然と猫背になるようになっています。椅子に座ると、骨盤は両足に引っ張られて後ろへ傾くため、その骨盤の上に位置する背骨も丸まるようになるからです。つまり、背筋を伸ばした座り姿勢は苦痛を感じやすく、長続きしない傾向にあります。

座り姿勢をよくする方法は?

座り方のポイントとなるのが、「骨盤を立てるように座る」ということです。前かがみの状態でお尻が背もたれに着くまで、ぐいっと引いて座るのがコツになります。この状態で上体を起こすと、背もたれに支えられて骨盤が立ち、良い姿勢がキープされやすくなります。

ただ、人間は生理的に同じ姿勢をキープすることができないようになっています。むしろ同じ姿勢を続けると臀部の筋肉の血流などが悪化してしまうため、適度に座り直しをすることも大切です。

椅子を選ぶときはどんなところに注目したらいい?

特に座りっぱなしの姿勢が多い人は、正しい姿勢をサポートしてくれるような椅子選びも重要になります。以下を参考にしてください。

体圧分散機能
座面や背もたれに体圧分散機能のある椅子がおすすめです。局所的に体重がかかるのを防ぐことで、姿勢をバランスよく保ちやすくなります。
なお、柔らかすぎず、固すぎない素材を選ぶことも重要です。座面が固すぎると体圧が集中しやすくなり、逆に柔らかすぎると体圧は分散するものの、姿勢が崩れやすくなるからです。
S字カーブをキープできる背もたれ
健康上一番良いとされるのが、立っているときの背骨の形・S字カーブを保った姿勢です。ただ先述の通り、座り姿勢ではなかなかこのS字カーブをキープすることはできません。
そこでおすすめなのが、背もたれがS字カーブをサポートするような形状になっている椅子です。座っているときもS字カーブをキープすることで、背中や肩こり、内臓の圧迫などさまざまな体の負担を軽減できると考えられています。
調整機能
人によって体格や姿勢は異なるため、S字カーブの形状にも個人差があります。そこでおすすめなのが、ランバーサポート機能の搭載された椅子です。商品によって性能差はありますが、調整グリップなどで微調整することで、個人の背中や腰の形状にフィットした背もたれの形に変えることができます。

おわりに:座り方や椅子選びに一工夫を

そもそも人間は構造上、普通に座ろうとすると猫背気味になってしまいます。座るときはお尻をぐいっと引くようにしたり、また正しい姿勢をキープしやすいサポート機能のある椅子を選ぶようにするなど、できるところから工夫をしてみましょう。

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