日本でエボラ出血熱が発症したことはある?万一出たときの対応は?

2018/7/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

1976年にアフリカ地域で初めてエボラ出血熱が確認されてから、2014年にはアフリカ以外にも流行地を拡大しているといわれています。そこで今回は、日本でエボラ出血熱が発生した場合の対応などをご紹介します。

日本でエボラ出血熱を発症した人はいるの?

これまで日本では、エボラ出血熱の感染者は確認されていません。しかし、2014年にエボラ出血熱の疑いがある人が特定感染症指定医療機関に入院したという報告があります。ただし検査結果が陰性だったため、退院したとされています。またその後もエボラ出血熱の疑いのある5人が2014~2015年にかけてみられましたが、検査結果が陰性だったとされています。

日本でエボラ出血熱が発生する可能性は?

エボラ出血熱は空気感染ではなく、主に感染している人に直接接触することで感染するといわれています。また流行国の多くがアフリカということなどからも、国内でエボラ出血熱が発生する可能性は低いと考えられています。

ただ、2014年にはアメリカ、イギリス、スペインなど欧米諸国で発生したこともあり、国内外を行き来することによって国内でエボラ出血熱が発生する可能性はゼロとはいえないのが現状です。そのため、万一の場合に備えて、日本では感染の疑いがある人を速やかに搬送するために国際空港周辺にある4つの病院を特定感染症指定医療機関にする、国から指定を受けた病院を全国に完備する、また各自治体にエボラ出血熱発生時の対応を周知徹底するなど、国・自治体問わずあらゆる視点から体制が整えられているといわれています。

もし、日本でエボラ出血熱が発生したら?

エボラ出血熱に感染した疑いがあると病院などで判断された場合、国立感染症研究所で速やかに検査を行い、感染有無の確認が行われるといわれています。もし感染しているとわかれば、患者さんは指定の病院に搬送され、感染対策が十分になされた病室において公費で治療が行われることになります。

基本的な治療法として考えられるのは、点滴などで身体に必要なナトリウムやマグネシウムなどの電解質などを調整すること、血圧を健康な数値に維持すること、また他の合併症などをもつ人であってもエボラ出血熱の対応をすることなどが挙げられます。またエボラ出血熱に有効といわれる治療薬はありませんが、未承認の薬の使用も可能であるなど、状況に応じて必要な対応が求められるとされています。

おわりに:日本での感染はゼロとは言い切れない!

現時点でエボラ出血熱は日本で感染例がありません。しかし流行地が欧米諸国などに広がっていることなどからも、国内で発生する可能性はゼロではありません。予備知識を身につけ、万一の場合に備えましょう!

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