頭痛薬を飲んだのに効かないのはどうして?

2019/11/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

頭が痛いのをなんとかしたい!と思って頭痛薬を飲んだのに、ちっともよくならない…。こんな経験をしたことはありませんか?頭痛薬は、自分の症状に合うものを、適切なタイミングで服用しないと本来の効果を得られない可能性があります。この記事では、頭痛薬が効かないときに考えられる原因とともに、それぞれの対処法を紹介します。

頭痛薬が効かない原因①:群発頭痛である

いったん痛みが起こると薬を飲んでも効かない頭痛として、「群発頭痛」があります。慢性頭痛、いわゆる「頭痛持ち」は日本人の3人に1人くらいいるといわれ、一番多いのが「緊張型頭痛」、次に「片頭痛」、そして比較的珍しい群発頭痛があります。

群発頭痛とは、毎年決まった時期にまとまって起こる非常に激しい痛みを特徴とする頭痛です。片方の目の奥をえぐるような激痛が数十分から3時間ほど続くことが、1日に3~4回、毎日のように1~2カ月間続きます。夜中や明け方に起こりやすい男性に多い頭痛で、原因は詳しくはわかっていません。

対処法として、群発期には少量でも発作が起きるのでお酒は控えること、決まった時間に発作が起こる場合にはその前に血管収縮薬(エルゴタミン)を予防的に飲むことです。また、深呼吸が有効な場合があり、病院では100%濃度の酸素吸入で痛みを抑えます。

頭痛薬が効かない原因②:片頭痛薬を飲むタイミングがずれている

薬の服用のタイミングがずれて効かなくなる場合があるのが、女性に多い片頭痛です。月2回ほど数時間~3日間、脈打つような痛みが頭の片側または両側で続き、吐き気やおう吐を伴い、光や音に過敏になります。チカチカと光が見えたり、生あくびがでるといった前兆があらわれる場合もあります。

薬には、市販薬と片頭痛専用薬の2種類がありますが、服用には次の2つの注意点があります。

頭痛を感じたら早目に飲む
専用薬は、頭痛が軽度のときか片頭痛発作が始まって1時間くらいまでの服用に効果があります。前兆時や痛みが激しくなってから飲むと、逆に痛みが治りにくくなってしまう場合があります
薬を飲み過ぎない
痛み止めの使用は、月に10日程度にとどめることが大切です。市販薬、処方された鎮痛薬や片頭痛専用薬を過剰に服用すると「薬物乱用頭痛」を起こし、逆に頭痛の頻度が増えたり薬が効きにくくなる可能性があります。

頭痛薬が効かない原因③:緊張型頭痛が慢性化している

肩や首のコリが慢性化してしまい、処方薬でも痛みがとれなくなる場合があるのが慢性頭痛に一番多い緊張型頭痛です。頭から背中にかけての凝りや張りが神経を刺激し、頭が締め付けられるように重苦しく痛むもので、目の奥の痛みや吐き気をともなうこともあります。しつこい頭痛の対処法として、次の3つの方法が使われる場合があります。

トリガーポイント注射
週に1度、3~4回、痛みの引き金となる場所に局所麻酔薬を打つことで血行を改善し、頭痛や肩こりを改善します。
漢方薬の使用
首の凝りが強い場合、冷えがある場合など、体質や症状に合った漢方薬を服用することで頭痛を起こしにくくします。
毎日の運動
首や背中の緊張をほぐす毎日の体操を加えることで、改善を促します。

おわりに:自分の頭痛のタイプを知り、適切な対処法を取ることが大切です

慢性頭痛の場合、薬の効かない群発頭痛である可能性のほか、片頭痛で薬を飲むタイミングがずれてしまっている場合、緊張型頭痛で原因が取り除かれないまま痛みが慢性化してしまった場合などが考えられます。頭痛のタイプを知り、それに合った対処をするようにしましょう。また、適切に対処していても痛みが引かないときは、念のため病院で診てもらってください。頭痛が改善しない場合は脳血管疾患などの除外のために、一度検査を受けた方がいいかもしれません。

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