子供の嘔吐が止まらない!原因は?どうすれば落ち着くの?

2018/7/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

食あたりや胃腸炎などで嘔吐することはありますが、そういった原因が特にないにもかかわらず、子供の嘔吐が止まらなくなるのはなぜでしょうか?考えられる原因と対処法についてご紹介していきます。

突然起こる、嘔吐が止まらない症状の原因は?

子供が突然嘔吐をし、止まらなくなる原因の1つに心因性嘔吐というものがあります。

心因性嘔吐とは、不安や緊張など心理的な原因による嘔吐です。心理的な負担やストレスをうまく処理できず、この不快な感情が脳の嘔吐中枢を刺激してしまうことによって嘔吐をしてしまいます。

心因性嘔吐にはさまざまなタイプがあり、嘔吐はせずに悪心が主症状のタイプ、繰り返す嘔吐が主症状のタイプ、食後など決まったタイミングで嘔吐をするタイプなどがあります。
嘔吐に伴う腹痛や便秘症状などは見られず、体重減少や栄養失調となることもほとんどありません。

止まらない子供の嘔吐の対処法は?

子供が心因性嘔吐によって嘔吐を繰り返している場合には、心理面にアプローチをして対処をします。症状のないときは普通に生活し、学校でのいじめなど問題が明確である場合には、その問題を解決する、あるいはその問題に直面して心理的負荷を与えないよう、周囲の大人で環境を調整してあげます。

また、ストレスに対する対処能力を向上させるために心理療法や行動療法を行ったり、症状が強く出ている場合には制吐剤や抗不安薬といった薬剤を使用することもあります。繰り返す嘔吐によって食事や水分がとれていない場合には、脱水を防ぐためにスポーツドリンクなどでこまめに水分を摂ることも大切です。

しかし、何よりも対処法として必要なのは子供の辛さを理解してあげることです。今は心理的ストレスを上手く処理できないために嘔吐しているものの、成長に伴って改善するという見通しを持って接してあげることが大切です。
また、精神障害や発達障害がある場合には、家族のみで対処することが難しいこともあるため専門機関へ相談するようにしましょう。

心因性嘔吐を防ぐことはできる?

心因性嘔吐を繰り返しているという場合には、あらかじめ予防薬を半年から1年ほど内服して心因性嘔吐を予防するという方法があります。また、吐きそうになったときに薬を使用することで、嘔吐の直前に嘔吐を予防するという方法もあります。

心因性嘔吐が発症したときは、発症した際の行動パターンをメモに取っておくことで発症の傾向がわかり、心因性嘔吐の予防につなげることもできます。

おわりに:心因性嘔吐の改善には、心理的な負担を軽減させることが重要

心因性嘔吐は、心理的な負担やストレスに対して、脳が上手く処理できないことによって起こるものです。制吐剤などの薬物を使用しつつ、心理的な負担やストレスをうまく対処できるような環境を周囲の大人が調整してあげることで、少しずつ症状は改善していきます。ストレスの対処法を本人が身につけることで、いつかは克服できるものだということを胸に、長い目で付き合う姿勢が重要です。

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