子どもの尿路感染症の特徴と予防対策

2026/3/4

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

尿路とは、尿がつくられる腎臓から始まり、尿管・膀胱・尿道・尿道口へと続く尿の通り道のことです。この尿路のどこかに細菌が感染する疾患を尿路感染症といいます。大人でも子どもでも尿路感染症になるリスクはあり、重症化すると治療が長引くこともあります。この記事では、子どもの尿路感染症の特徴と予防対策について解説していきます。

子どもの尿路感染症について

尿路感染症の多くは、 尿の出口である尿道口から細菌などが体内に侵入し、感染後に炎症を起こすことで発症します。尿路のうち、膀胱に感染したものを「膀胱炎」、腎臓まで感染が進行したものを「腎盂腎炎」といい、腎盂腎炎を発症すると高熱・おう吐などの症状が現れます。一般的に、1歳までの子どもは大人よりも尿路感染症にかかりやすいといわれています。

小さな子どもは体の不調を感じていても、それを周囲にうまく伝えられません。生後3か月未満の乳児の発熱が尿路感染症により起こっていたという例もあるため、気になる症状・変化に気づいたときは、早めに医療機関を受診しましょう。尿路感染症が疑われる兆候・症状として、以下が挙げられ、学童以上の子どもでは、トイレが近い・排尿時の痛みが強い・血尿などの症状が現れます。

  • 38.5℃以上の発熱がある
  • 食欲がない
  • 体重が増えない
  • 機嫌が悪い・ぐずる
  • おなか・背中の痛みを訴える
  • おしっこを痛がる
  • 尿の色やにおいがいつもと違う
  • 尿に血液が混じる

一般的に、膀胱炎であれば数日〜1週間程度で治癒するといわれていますが、腎盂腎炎を発症すると治癒までに2週間以上の期間が必要になる場合があり、小さい子どもの場合は入院治療が必要になることもあるため注意が必要です。

子どもの尿路感染症の予防対策

尿路感染症を予防するためには、以下を心がけることをおすすめします。

  • 水分を十分に摂る
  • おしっこを我慢しないようにする
  • 早めのおむつ交換を心がける
  • 下痢のときは、適宜シャワーを使うなどして、とくに清潔を心がける
  • 適切な便の拭き取り方を教える
  • 清潔を心がける必要はあるが、洗い過ぎ・拭き過ぎには注意する
  • 便秘にならないように対策をする(重度の便秘は尿路感染のリスクに影響する場合がある) など

おわりに:気になる症状・変化に気づいたときは、念のため早めに医師に相談を

大人でも子どもでも、どのような人でも尿路感染症になる可能性があります。排尿に関する症状・変化は気づきにくく、なかには恥ずかしがって家族に打ち明けない子どももいるでしょう。尿路感染症が重症化すると入院が必要になる場合もあるので、気になる症状・変化に気づいたときは早めに医療機関を受診することをおすすめします。また、予防のため、トイレを我慢しない・水分を十分補給する・陰部を清潔にすることを心がけてください。

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