記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
セクシャルマイノリティの人たちを意味する言葉として、「LGBT」を思い浮かべる方も少なくありませんが、「LGBTQ」という言葉はご存知でしょうか?新たにくっついた「Q」の意味も含め、わかりやすく解説していきます。
LGBTとは、レズビアン=L、ゲイ=G、バイセクシャル=B、トランスジェンダー=Tの略で、一般的に認知度の高い略語です。まずこの4つの言葉には、以下のような意味合いがあります。
LGBTはそれぞれの意味が混同されやすいですが、「LGB=好きになる相手の性別を表したもの」「T=出生時の性別と自分の認識している性別が異なることを表したもの」です。多くの人は性的嗜好は異性であり、性自認も体と一致していますが、そうした多数の人たちに当てはまらないLGBTのような人たちのことを「セクシャルマイノリティ」と呼びます。
ただ、セクシャルマイノリティの人でも「LGBTどれにも該当しない」「自分の性のあり方がはっきりわからない」という人もいます。そうした人たちが「Q」に該当し、このQには「クィア(Queer)」もしくは「クエスチョニング(Questioning)」という2つの意味があるとされています(現在では、クエスチョニングの意味を指すことが多いです)。
クエスチョニングとは、自分自身の性自認や性的嗜好が定まっていない人たち(わからない、決めたくないなど)のことです。
クィアは、セクシャルマイノリティの人全般を表す言葉です。もともと「奇妙な」「風変わりな」という意味を持つ言葉で、これは異性愛ではないゲイやレズビアンの人、性自認の問題を持つトランスジェンダーの人などは「変態」という見方をされていたためです。
しかし、セクシャルマイノリティの人も自分に誇りを持ち、肯定的な価値観を持たせるためにあえて「クィア」という言葉を使うようになったと考えられています。
「クエスチョニング」と似たセクシャルマイノリティの概念に、「Xジェンダー」というものがあります。このXジェンダーとは、既存の性のあり方に左右されず、自分らしさを表現するために男性性や女性性をうまく使い分けている人を主に意味します。
欧米では、性自認や性的嗜好が決まっていない人のことをクエスチョニングと呼びますが、日本ではそうした人たちのこともXジェンダーと呼ぶ場合が多い傾向にあります。
「セクシャルマイノリティ=LGBT」と認識している方も多いですが、実はセクシャルマイノリティの人たちの中でも、LGBTには当てはまらないという人も存在します。そして、そうした人たちを含める意味で「LGBTQ」という言葉が登場しました。ご紹介した他にも、セクシャルマイノリティにはさまざまな関連用語が存在するので、気になる方はぜひ調べてみてください。