クラミジアの治療、病院ではどんなことをするの? 治療にかかる期間は?

2018/7/26

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

クラミジアを発症すると、排尿痛や尿道のかゆみ、おりものの増加などの不快症状に悩まされることがありますが、病院ではどう治療を進めていくことになるのでしょうか?また、治療にかかる期間や料金はどれくらいでしょうか?

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クラミジアの治療、病院ではどんなことを行うの?

クラミジア感染症とは、「クラミジア・トラコマティス」という病原菌が性器や直腸、喉などに感染したことで起こる性感染症の一種です。

クラミジアには他にもクラミジア・ニューモニアなど様々な種類がありますが、この記事ではクラミジア・トラコマティスを扱います。

発症者の半数近くは無症状ですが、男性の場合は尿道のかゆみや膿、軽い排尿痛、女性の場合はおりものの増加や下腹部痛などの症状がみられることがあります。

症状や検査の結果、クラミジアと診断された場合は、抗生物質の内服による治療が行われるのが一般的です。具体的には、下記の薬を服用して治療を進めていきます。

マクロライド系
アジスロマイシン(ジスロマック®)、クラリスロマイシン(クラリシッド®、クラリス®)などが該当します。アジスロマイシンは服用後効果が1週間ほど持続するため、単回服用療法に用いられることがあります。
ニューキノロン系
シタフロキサシン(グレースビット®)、レボフロキサシン(クラビット®)などが該当します。
テトラサイクリン系
ミノサイクリン(ミノマイシン®)、ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)などが該当します。

クラミジアの治療で点滴することもあるの?

基本的には抗生物質の内服薬で治療を行いますが、炎症が骨盤内や肝臓周辺にまで広がっているなど重症な場合は、3~5日にわたってミノサイクリンを点滴投与することがあります。

クラミジアの治療にかかる期間はどれくらい?

薬の種類や重症度にもよりますが、クラミジアの投薬治療の期間はおおよそ1日〜2週間程度です。ただ、服薬終了から2〜3週間経過した後に、菌が完全に消滅したかを確認するために治療判定検査を行う必要があります。

クラミジアの治療にかかる料金はどれくらい?保険は適用される?

クラミジアの治療については、保険診療を行っているところもあれば、自由診療のみ(全額自己負担)のところもあります。詳しくはご希望の医療機関やクリニックにお問い合わせください。

また、おおよその目安ではありますが、クラミジアの治療にかかる料金は保険診療の場合は2000円前後、保険外診療の場合は10000〜15000円前後のケースが多いです。

おわりに:クラミジアは抗生物質の投与で治療していく

クラミジアの治療は、抗生物質の内服や点滴(重症の場合)で行われるのが一般的です。中でもアジスロマイシン(ジスロマック®)は1回の服用で効果が長続きするので、飲み忘れの心配がないという点でも重宝されている治療薬です。ただ、重症度によって適切な薬や量は異なるので、詳しい治療方針や注意点については医師にお尋ねください。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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