疲労の症状が病気のサインに?疲れで病院へ行ったほうがいい場合は?

2018/8/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

疲労がたまると、誰でも体がだるくなったり、食欲不振になったりといった諸症状に見舞われます。しかし、そんな疲労の症状が病気のサインを知らせていることもあります。では、具体的にどんな症状がみられたら、病院に行ったほうがいいのでしょうか?

疲労ってどんな症状が出てくるの?

「疲労」とは、肉体的・精神的に自分の限界を超えたできごとに直面したとき、回復のための休息を必要としている状態です。日常で感じる疲労やだるさは、こころやからだが限界を知らせる危険信号、休息を求めるサインです。

ただ、疲労しているのにそれを感じないときもあります。例えば達成感のある仕事をしているときや夢中でスポーツに打ち込んでいるときなどは、疲労を感じにくくなり限界を超えてしまうこともあるので、疲れ過ぎていないかときどき自分の体に聞いてみるようにしましょう。

疲労しているときには、朝起きるのがつらい、全身がだるく何をするのもおっくう、気力がなくやる気がでない、集中力がなくなり考えがまとまらない、いつもたまらなく眠い、食欲がないといった症状のほか、肌あれ、目の疲れ、腰痛、肩こりなどがあらわれることがあります。

疲労の症状が出たときに考えられる病気は?

だるさが長く続き休養しても回復しない疲労には、病気が隠れている場合があります。まず考えられるのは「貧血」で、冷えや立ちくらみ、めまい、耳鳴り、頭痛なども起こります。「更年期障害」でも疲れやだるさ、肩こり、のぼせ、イライラや不安感などがあらわれます。

また、睡眠時の大きないびきや無呼吸発作を症状とする「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」であれば、睡眠時間を長くとっても疲れがとれません。発熱や黄疸などもあらわれる「ウイルス肝炎」、心と体の双方に症状があらわれる「うつ病」、発汗の減少や体重増加などをともなう「甲状腺機能低下症」、原因不明の著しい倦怠感と疲労感が長期間続く「慢性疲労症候群(CFS)」もあります。

そのほか、心肺や肝臓、腎臓の機能低下、がんや糖尿病による栄養状態の悪化でも疲労は起こります。このような病気が心配な場合には、早目に医師の診察を受けてください。

疲労を解消するにはどうすればいいの?

日常生活でできる対処法は、湯船にゆったりとつかるなどして十分な休息をとり、バランスのとれた食事をとって、適度な気分転換をすることです。一方、過労や夏バテなど原因がわかるものであれば、休養や栄養補給などのセルフケアで様子をみます。何にせよ、まずは自分の食生活や睡眠、仕事量などを見直し「生活習慣を改善」することが大切です。

また栄養補給として「市販の薬を使う」ことも良いでしょう。特にビタミンB1、B2、B6をはじめとしたビタミンB群は疲労回復に欠かせない成分です。

ただし、これらの対処法を実践しても疲れが2週間以上続いたり、寝ても疲れがとれない、気分が落ち込む、発熱がある、体重が減った、咳や息切れがある、眠れないなどの症状があらわれるなら、病気が隠れている可能性があるので、病院で診察を受けるようにしましょう。

おわりに:原因がわからない疲労が長く続くなら病気の可能性も。医療機関に受診しよう!

疲労は、こころやからだが限界を知らせる危険信号、休息を求めているサインです。原因がわかっていれば、セルフケアで様子をみますが、疲れやだるさが長く続きほかの症状もあらわれるようであれば、病気が隠れている可能性があります。そのようなときには医療機関に受診するようにしましょう。

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