薬物について子どもと話すときに気をつけること

2017/3/29

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ニュースでときどき話題になる薬物の問題。自分の子どもが薬物に手を出すことがないよう、話をしておきたいけれど、いつ、どういうタイミングで話せばいいのかわからないテーマのひとつかもしれません。ここでは、薬物についてお子さんと話すときに気をつけたいことをご紹介します。

準備

薬物について調べる

子どもが薬物に手を出してしまう理由を含めて、薬物について理解を深めてください。そうすれば、十分な情報を元に子どもと話すことができます。また、薬物に関する知識を深めておけば、万が一お子さんが薬物に手を出してしまったとしても、落ち着いて対処できると思います。

話す時間を選ぶ

学校に行く前に話すのはやめましょう。また、もしお子さんが薬物に手を出しているときも話をしないでください。

子どもの友達を把握する

子どもが薬物に手を出すかどうかを決める最も重要な要素は、友だちの影響です。お子さんの友だちがどんな子どもか、把握するようにしてください。たとえば、子どもの友だちを自宅に招待し、彼らがどんな遊びをしているか、どんな生活をしているかに関心を持ってください。もし、その友だちが薬物に手を出しているような兆候がみられたら、子どもに新しい友達が見つかるようサポートしたほうがよいかもしれません。

話すとき

チャンスを利用する

ニュースやテレビ番組などで薬物の話題が取り上げられたときは、子どもと薬物について話すチャンスかもしれません。食事の時間に話し合うのもおすすめです。

親の立場を明確にする

親は薬物についてどのような立場をとっているのか、子どもに知ってもらうことが大切です。子どもに話すときは、親としての意見をはっきり伝えるようにしてください。

大げさなことを言わない

10代の子どもは大人より薬物使用者のことをよく知っているので、「大麻を吸入すると死ぬ」と大げさに言っても無駄です。むしろ、大麻は精神的な問題を引き起こしたり、記憶力やモチベーションの維持に影響を及ぼすことがあるなど、大麻のリスクを正確に伝えたほうが、子どもは真剣に聞くと思います。

子どもの話に耳を傾ける

薬物について話すときは、説教調になったり、一方的に話すことはしないでください。また、子どもが何を知っているか、また何をしているかについて、あれこれ詮索しないでください。

子どもが自発的に自分の体験を話すことが大切です。話すときは正面で向かい合うより、横に並んで話をするほうが気がラクです。車の運転中や一緒に洗いものをしているとき、あるいは食事の準備をしているときなどがお勧めです。

粘り強く接する

お子さんと言い争いになったり、怒って出て行ったりしたとき、いらいらするのは禁物です。子どもにとって、親の意見は重要です。子どもが落ち着いたときに、もう一度このテーマについて話し合ってみてください。

自分の行動に責任を持つよう伝える

親は子どもが薬物に手を出さないようサポートすることはできますが、実際に薬物に手を出すかどうかを決めるのは子ども自身です。そのことを、子どもに理解させるようにしてください。

ただし、子どもだけで薬物に「ノー」と言うことは難しいと思います。誤った判断をしないよう、いつも親がそばにいること、必要なときはサポートすることも子どもに伝えてください。また、いつも子どものそばにいることを伝えると、子どもは自分の行動を正直に親に打ち明けるようになるでしょう。

子どもが薬物に手を出してしまったら

お子さんが薬物に手を出していることに気づいたとき、親の最初の反応は怒りやパニックかもしれません。でも、自分の心が落ち着くまで、お子さんにその事実を突きつけるのは待ってください。また、お子さんと話すときは、薬物に手を出したことを叱るのではなく、お子さんへの愛情と体調などが心配であることを話してください。

おわりに:薬物について話す

子どもが薬物に手を出してしまう前に、問題について話し始めることは良い考えです。薬物のことを話すのに「早すぎる」ということはありません。子どもが「ノー」と言えるくらい、精神的に強い子どもに育つよう、サポートしてあげてください。

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