心筋梗塞を予防するために、毎日の生活で気をつけたいポイントは?

2019/11/28

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

突然胸の痛みに襲われ、命を奪うこともある心筋梗塞。今回はそんな恐ろしい心筋梗塞を予防するために、日々の生活で気をつけたいポイントを解説します。

心筋梗塞の原因は?

心筋梗塞は、心臓の冠動脈が完全に塞がって血液が流れなくなることで起こる病態です。心筋梗塞が起こる原因のひとつに動脈硬化があげられます

動脈硬化とは、動脈の壁が厚くなったり固くなることで本来の構造が損なわれて血管の働きが悪くなる状態です。動脈硬化が進行すると、コレステロールなどといった脂質の固まりができます。この塊が大きくなって血液の通り道を狭め、完全にふさいだときに心筋梗塞が起こるのです。

動脈硬化は年を取るにつれて誰にでも見られる現象です。しかし、高血圧や脂質異常症、糖尿病の人は動脈硬化が進行しやすいといわれています。また、肥満の人や喫煙する人も動脈硬化のリスクが高まります。

動脈硬化を予防するには?

動脈硬化には生活習慣が大きく影響します。動脈硬化を予防するために、以下の5つを心がけましょう。

バランスの良い食事

動脈硬化を予防するためには、バランスの取れた食事を取るようにしましょう。また、自分に合った適切な摂取エネルギー量を守ることも大切です。塩分や糖分、脂質の摂りすぎにも注意してください。塩分は8g以下、糖分は15g以下、油は15cc以下を目標にしましょう。

適度な運動

動脈硬化の予防には適度な運動も必要です。おすすめの運動はウォーキングなどの有酸素運動です。また、普段の生活で1日1万歩を目標にしたり、30~40分程度の早歩きを週3回程度行うのも効果的です。

禁煙

たばこをやめると血管の内側の細胞が元気になったり、善玉コレステロールの値が改善することが分かっています。

適度な飲酒

飲酒する場合は適正量を守りましょう。ビールなら350mL、日本酒なら1合、ワインなら1杯が1日の目安量となります。また、飲む頻度も週2~3回程度であれば問題ありません。大量に飲酒すると血圧が高くなったり、中性脂肪が増えてしまいます。

水分補給

意外とおざなりになりやすいのが水分補給です。特に寝起きは体内の水分量が減って血液が濃くなっています。動脈硬化を予防するためには、朝起きてまずはコップ1杯の水を飲んでから活動するようにしましょう。

予防のために意識して摂りたい食べ物は?

心筋梗塞を予防するためには、次の4つの栄養素を積極的に摂るとよいでしょう。

  • カルシウム
  • カリウム
  • 食物繊維
  • DHAとEPA

まず、カルシウムは心臓の筋肉を動かすために必要な栄養素です。牛乳やチーズなどの乳製品や小魚、豆腐や納豆などの大豆製品などに多く含まれています。

次に、カリウムは、ナトリウムと一緒に心臓を動かすための電気信号を生み出します。この電気信号には、心臓の働きを調整する大切な役割があります。カリウムはさまざまな食べ物に多く含まれています。特に、野菜やイモ類、果物はカリウムが豊富です。

さらに食物繊維には、心筋梗塞のきっかけとなる血管の炎症を抑える効果があるといわれています。穀類や野菜、きのこや豆類などは食物繊維が多く含まれています。

最後に、アジやサバ、イワシなどの青魚に多く含まれるDHAやEPAには血液をサラサラにする効果があります。肉食が多い人は少しずつ魚を取り入れた食事に変更し、週3~4回は魚を食べるようにするとよいでしょう。

おわりに:心筋梗塞は普段の生活習慣で予防できます

心筋梗塞は、普段の生活習慣を見直すことで予防できる病気です。特に、食生活の改善は予防に大きな効果をもたらすことでしょう。バランスの良い食事を心がけ、塩分や糖分の摂りすぎに注意してください。普段の生活を見直し、いつまでも健康な生活を送るよう心がけましょう。

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動脈硬化(96) 心筋梗塞の予防(2)