血栓性外痔核って? 破裂して出血することも…

2019/2/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

痔の中でも、外痔核と呼ばれるものは肛門の外側にできる痔の一種です。この外痔核でも、血のかたまり(血栓)ができてしまったものを血栓性外痔核と呼びます。この記事では、血栓性外痔核について、原因や症状、治療法を解説します。

血栓性外痔核とは

「血栓性外痔核」とは、外痔核とよばれる痔の中に血のかたまり(血栓)ができたもので、比較的よくみられる病気です。痔は大きく分けて、以下の3種類あります。

痔核(いぼ痔)
腫れものができる
痔ろう
肛門に膿のトンネルができる
裂肛(切れ痔)
肛門の皮ふが切れる

痔核(いぼ痔)には、さらに肛門内側にできる内痔核と、急性的に肛門外側にできる血栓性外痔核があります。外痔核の中に血液がたまって血栓が生じた状態です。

人のお尻は心臓より低い位置にあるのでうっ血しやすく、疲れなどで負担がかかると血管の一部がふくれ上がって肛門の皮ふ下に血豆ができます。これが血栓性外痔核で、一度治ってもお尻に負担をかけるような生活をしていると再び発症することもあります

血栓性外痔核ができる原因は?

血栓性外痔核は、肛門周囲に刺激が加わることで起こります。もともと痔核は誰にでもあり、肛門を閉じるときのクッションの役割をしていると考えられています。しかしこれを支えている組織が弱くなるとクッション部分が大きくなって発症します。これは、日常的によくあることがきっかけとなって起こる場合がほとんどです。

たとえば、便秘気味で排便時に強くいきんだり、下痢で肛門に負担がかかったりした場合のほか、以下のような状況も血栓性外痔核ができる原因となります。

  • 長時間同じ姿勢で座り続ける
  • お尻の拭き過ぎ
  • 冷え
  • 乗馬をした
  • ストレスが溜まっている
  • アルコールを飲み過ぎた
  • 辛い物など刺激物をとり過ぎた

これまで痔とは無縁だった人でも発症することもあります。たとえば、それまで肛門が腫れたことのない人が、ある日下痢や便秘を繰り返したあと、突然肛門の周りに硬いしこりができて痛くてたまらなくなった、といったケースがあります。

血栓性外痔核は破裂して出血することがある!?

血栓性外痔核は、腫れ始めはムズムズとかゆく、触るとコリコリと硬い丸いいぼ状のものが飛び出しているのがわかります。程度はさまざまですが、肛門の周囲に触れたり座ることで、強烈な痛みをともなう場合も少なくありません。

ほとんど痛みもなく、肛門周辺にしこりがあるだけといった軽症の場合、座薬や軟膏を使うとともに、日常生活に気をつけながら過ごすと、1週間程度で腫れが引いて改善します。局所を温めることで痛みがやわらぐこともあります。

しかし、中等度の症状でなかなか腫れや痛みが引かない場合や、重症でしこりが大きく痛みが非常に強い場合には、手術が必要となります。

大きなものになると肛門の半周がしこりとなり、椅子に座るのも大変な状態になって日常生活に支障をきたし、さらにそれを放置していると破裂して下着が真っ赤になるような出血を起こすこともあります。

おわりに:血栓性外痔核は肛門外側にできる血豆。大きくなると強烈な痛みや破裂して出血を起こすことも

血栓性外痔核は、もともとうっ血しやすいお尻の肛門外側に、血のかたまり(血栓)ができたものです。日常的なことがきっかけとなって発症することがほとんどで、いぼ状の血豆ができて、多くの場合痛みをともないます。大きなものを放置すると、激しい痛みで日常生活に支障をきたし、破裂して出血を起こす場合もあります。

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