記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/2/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
比較的安価に、薬局できる入手ジェネリック医薬品は、広く知られるようになりましたが、しかし「オーソライズドジェネリック」については、まだよく知らない方が多いのではないでしょうか。今回は「オーソライズドジェネリック」とは何かを、種類や一般的なジェネリック医薬品との違い、メリット・デメリットと一緒に解説していきます。
「オーソライズド」とは、日本語で「許可を受けた、許された」などと訳される言葉です。そしてオーソライズドジェネリックとは、他の製薬会社が先発医薬品・新薬の特許期間中に、製造会社から許可を得て製造するジェネリック医薬品を指します。
オーソライズドジェネリックは製造方法のプロセスの違いにより、大きく3種類に分類できます。
オーソライズドジェネリックの3つの種別は、薬の製造・販売を行う企業と過程のパターンにより、以下のように分けられています。
まとめると、①では販売以外の製造過程・方法・場所はすべて先発医薬品メーカーが担当しますが、②では原薬と製法の共有、③では製法の共有のみ参加しています。逆に後発医薬品メーカーの視点から見ると、①は販売のみ参加しますが、②と③では先発メーカーから共有された原薬や製法を使い、製薬から販売までを担当します。
このような製造・販売に至るまでの過程の違いから、①のオーソライズドジェネリックが最も先発医薬品に近いとされ、販売前の生物学的同等性試験も免除されています。
一般的にジェネリック医薬品と呼ばれるものは、特許・独占販売期間が終了した先発医薬品と同じ有効成分で作られた薬のことを指します。先発医薬品に比べ短期間・低予算で開発できるため、先発医薬品に比べて安価で購入でき、形状や飲みやすさが工夫されているのが特徴です。
一般的なジェネリック医薬品とオーソライズドジェネリックでは、有効的な主成分や効果・効能、安価になる割合はほぼ同一ですが、以下のような相違点もあります。
一般的なジェネリック医薬品は、薬を飲みやすくするための形状や添加物を変えるために、先発医薬品とは違った製法で作られている場合があります。
以下からは、先発医薬品や一般的なジェネリック医薬品と比較したときの、オーソライズドジェネリックのメリット・デメリットをまとめてご紹介します。
先発医薬品の特許・独占販売期間中に、開発元から許可を得て同じ製法で作られるジェネリック医薬品を、オーソライズドジェネリックと呼びます。一般的なジェネリック医薬品と比べて予期せぬ副作用等のリスクが少なく、かつ先発品より安く手に入るというメリットが持っています。一方で、一般的なジェネリック医薬品と比べて飲みやすさへの改良がされていないデメリットもあります。