「食間に飲んでくださいね」と言われたら、いつ飲むのが正しいの?

2019/2/28

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「食前」「食間」「食後」など、薬は決められたタイミングで飲まないと効果が弱まったり、副作用が出やすくなったりすることがあります。この記事では、服用のタイミングで悩むことが多い「食間」とはいつのことなのかや、薬を服用するタイミングを守ったほうがいい理由、飲み忘れたときの対処法を解説します。

「食間に飲んでくださいね」って言われたけど、それっていつのこと?

「食間」と聞くと、「食事の最中」と思ってしまいがちですが、実はそうではなく、食事と食事の間、つまり朝食と昼食の間や昼食と夕食の間などです。食事を摂ってから2時間後が目安とされています。

食べた物が消化され、胃の中には何も入っていない状態で、かつ、次の食事でふたたび胃の中に食べ物が入るまでにはまだ時間があるので、胃の粘膜に作用して保護する薬や、空腹の状態で飲むと吸収が良い薬を服用するときに「食間」に飲むよう指示されます。したがって、食間に飲むよう指示されている薬は、食事を摂ってから2時間後を目安に服用しましょう。

「食前」「食後」と言われた薬を飲むタイミングは?

「食前」とは
胃の中に食べ物が入っていない状態の時で、食事の20~30分前を指します。
食前の服用を指示される薬には、血糖値の上昇を抑える薬や胃の調子を整える食欲増進剤、食べ物や胃酸の影響を受けたくない薬や食事による吐き気を抑えるための薬などがあります。また、食後だと吸収が悪くなったり、副作用が出やすくなったりする薬が食前に飲むよう指示されます。
「食後」とは
食事を終えてから30分以内のことです。
食後の服用を指示される薬として、胃に負担をかけやすい薬や、食べ物と一緒でないと吸収されない薬、消化を助けて胃もたれを防ぐ薬などが食後に飲む薬があります。飲み薬の中で最も多く指示される飲むタイミングで、胃の中に食べた物がある状態なので、薬による胃への刺激が軽減されます。

薬を飲むタイミングを守ったほうがいいのはどうして?

薬によって飲むタイミングが異なる理由として、以下の2点が挙げられます。

胃の状態で、薬の吸収される量や速さ、効果が変わるため

食後の服用を指示されている薬は胃への刺激が強いため、食べ物が胃の中にある状態で飲んだほうが胃の保護ができ、負担がかかりにくくなります

薬は食べ物と同じように、消化管から吸収されて私たちの体に作用するため、食べ物の消化にともなってさまざまな影響を受けます。正しいタイミングで飲まないと、薬の効果が出なかったり副作用が出やすくなるのです。

薬を飲み忘れないため

食事のタイミングや起床・就寝時など、他の動作とタイミングを合わせることによって、時間を指示されるよりも忘れることなく薬を飲むことができます

薬を飲むタイミングは薬の血中濃度も考慮して決められています。一定の血中濃度に達したとき、薬は最適な効果を発揮します。服用から時間が経つにつれて血中濃度は下がるため、一定の濃度に保つためには下がりきらないうちに次の薬を飲む必要があります。

食間に飲むはずの薬を飲み忘れた!どうすればいい?

もし「食間」に飲む薬を飲み忘れた場合、その薬が持つ効果によって対処方法が少し異なります。

胃の中に食べ物がある状態では吸収が悪くなる薬の場合、飲み忘れたと気づいた時点ですぐ飲みましょう。基本的に、食間に飲む薬は食後2時間を目安としていますが、生活リズムによって食後2時間を待たずに飲むことを指示される場合もあります。多少時間が前後していても、飲み忘れに気づいた時点で飲んでください。ただし、胃の粘膜を保護したり、胃が荒れるのを防ぐ薬も飲み忘れに気づいた時点で飲んだほうが良いのですが、食事中や食事の直後は避けてください。

注意しておきたいのが、どんな薬であっても、飲み忘れたからといって次のタイミングで飲み忘れた分と合わせて2回分の薬を服用してはいけません。薬の効き過ぎや副作用のリスクを高める恐れがあるので、飲み忘れても1回に飲むのは1回分だけにしましょう。

おわりに:最適な薬の効果を得るためにも、薬を服用するタイミングは守りましょう

薬の効果を適切に得たり、効果の効き過ぎや副作用のリスクをなくしたりするためには、服用するタイミングは医師や薬剤師の指示をきちんと守ることが大切です。飲み忘れたからといって、一度に2回分を一緒に服用したり、自己判断で違うタイミングで服用したりすることのないようにしましょう。

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