花粉症のシーズン中・シーズン前にできる対策について

2026/2/18

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

最近は早い時期から暖かくなることが多くなったためか、花粉も早く飛散し始めるようになった印象があります。昔に比べて花粉症に悩む日数が増えたという人も多いのではないでしょうか。この記事では、花粉症のシーズン中やシーズン前にできる、症状緩和に役立つ対策について解説していきます。

花粉症のシーズン中にできる対策

花粉症のシーズンが始まり、花粉が飛散している状態の時期にできる対策は以下の通りです。これらの対策とあわせて、市販薬・処方薬の服用で症状をコントロールしましょう。

  • 花粉情報に注意し、飛散の多い日の外出や窓の長時間の開放を控える
  • 花粉飛散の多い日の外出時には、マスクやメガネを着用して対策をする
  • 毛織物など、凹凸が多く花粉が付着しやすい素材の服を着用しない
  • 化繊など、表面がつるつるして凹凸が少なく、花粉が付着しにくい素材の服を着る
  • 帰宅時は、玄関で服や持ち物に付着した花粉を落としてから入室する
  • のど・鼻・皮膚に付着した花粉を洗い流すため、手洗い・洗顔・うがいを行う
  • 適宜鼻をかむようにし、必要に応じて鼻うがいを行う
  • 花粉の飛散が多い日には、布団や洗濯ものの外干しは控えて部屋干しにする
  • 部屋をこまめに、念入りに掃除する

花粉症のシーズン前にできる対策

花粉症のシーズン前にできる対策として、アレルゲン免疫療法が挙げられます。アレルゲン免疫療法とは、花粉症のシーズンの数か月前から少量ずつ花粉症の原因物質を摂取し続けることで、花粉症の発症・悪化を防ぐ治療方法のことです。アレルゲン免疫療法には、皮下にアレルゲン治療薬を注射する「皮下免疫療法」と、タブレット状のアレルゲン治療薬を舌下に投与する「舌下免疫療法」があり、近年は舌下免疫療法が主流になっています。

舌下免疫療法は、アレルゲンにゆっくりと時間をかけて体を慣らしていくことで、花粉に対する過度なアレルギー反応を抑えられるようにするものです。本格的な花粉シーズンに入る前に治療を開始し、時間をかけて進めていきます。耳鼻科やアレルギー専門の医師の指示・監督のもとで薬の処方を受ければ自宅で取り組めますが、花粉のシーズンに入る前から治療を始める必要があります。なお、以下の項目に当てはまる場合は、舌下免疫療法を受けることはできません(以下に当てはまらなくても、治療が受けられない場合もあります)。

  • 現在、妊娠中または授乳中の女性
  • 今後2~3年以内の妊娠を強く希望している女性
  • アレルギー症状が、とくに口腔内に出る人
  • 抜歯などによる口腔手術後すぐ、または、ケガ・傷・炎症が口腔内にある人
  • ステロイド・抗がん剤・β阻害薬など、特定の薬を服用中の人

食生活の見直しでできる花粉症対策

上記で紹介した掃除・着るものの工夫や治療以外に、食生活を見直すことで花粉症の症状を緩和できる可能性があります。花粉症の症状緩和につながる食べ物と症状悪化につながる食べ物の例として、以下が挙げられます。食生活の見直しでできる対策は、すぐに結果が現れるわけではなく結果の現れ方にも個人差がありますが、健康づくりにも役立つため、花粉症のシーズン中にもシーズン前にもおすすめできます。

症状緩和につながる可能性がある食べもの

ヨーグルト
乳酸菌により腸内環境を整えることが免疫機能などに良い影響を与えるといわれている
アジやサバなどの青魚
EPA・DHAはアレルギー反応を抑制する可能性があるといわれている
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE
炎症予防・活性酸素の除去に関係する。ビタミンAはレバー・うなぎ・緑黄色野菜など、ビタミンCはブロッコリー・いちご・キウイなど、ビタミンEはうなぎ・アボカド・ナッツ類・かぼちゃなどにおもに含まれる

症状悪化につながる可能性がある食べもの

  • 脂身の多い肉類の摂り過ぎ
  • 生クリームやバターなど、脂肪分が多い洋菓子・お菓子の摂り過ぎ
  • コーヒーや唐辛子などの刺激物の摂り過ぎ
  • 過度の飲酒・喫煙

おわりに:花粉症の対策は気長に続けることが大切

花粉症の症状は、食生活や日常生活でできる対策で、ある程度緩和できる場合があります。ただし、セルフケアでできる対策は、結果が現れるまで時間がかかり、現れ方にも個人差があります。対策を取ること自体は健康づくりにも役立つため、積極的に取り入れることをおすすめしますが、医療機関の受診し、担当医と相談しながら抗アレルギー薬の処方や舌下免疫療法などの治療を始めることも検討してみてください。

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