記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/4/2
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「トイレに今すぐ行きたくて仕方がない!」と焦ったことはありませんか? 誰にでもある経験ではありますが、頻繁に発生するようでしたら「過活動膀胱」を発症しているかもしれません。
この記事では膀胱の活動に異常が生じる過活動膀胱について、治療方法やトレーニングを紹介します。
過活動膀胱とは、自らの意思に関係なく膀胱が勝手に縮んだり過敏に働いたりすることによって、突然の尿意、我慢できないほどの切迫尿意感、頻尿、尿失禁など排尿に関する症状が引き起こされる病気です。過活動膀胱では、尿がそれほどたまっていないのに尿意が促されます。原因は大きく分けて、神経系の異常、骨盤底筋の異常に分かれます。
治療は、服薬治療が有効であると考えられています。抗コリン薬とベータ3作動薬 (ミラベグロン)の服薬による改善度は非常に高いのですが、完治は難しい点を理解して治療に取り組みましょう。
服薬治療は一定の効果が期待される対処法ですが、筋肉の衰えが原因の場合はトレーニングで症状を改善できる場合があります。
尿意を我慢できるように、膀胱周辺の筋肉を刺激します。膀胱に力を入れ、まずは5分間我慢することから始めましょう。5分間をクリアしたら、無理のない範囲で時間を延ばしてください。
骨盤底筋トレーニングはさまざまなシチュエーションで行うのがおすすめです。
服薬治療を行っても症状の改善がみられなかったり、副作用や使用禁止事項のために服薬治療を選択できない場合、磁気刺激療法や仙骨神経刺激療法(SNM)を行います。
過活動膀胱は服薬治療で改善がみられるケースが多いので、気になる症状があらわれたら治療を開始することをおすすめします。日常生活で気軽にできるトレーニングと組み合わせて膀胱の働きをアップさせていきましょう。