非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の特徴は?どんな種類があるの?

2019/4/13

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

睡眠薬には複数の種類がありますが、代表的なものとしては非ベンゾジアゼピン系睡眠薬と、ベンゾジアゼピン系睡眠薬の2つがあります。この記事では、睡眠薬のうち非ベンゾジアゼピン系のものについて、その特徴や作用、具体的な種類と使用で起こり得る副作用などを解説します。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬ってどんなもの?

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬とは、脳のベンゾジアゼピン受容体という部分を刺激することで、脳の働きや興奮を抑えて鎮め、眠気を起こりやすくする睡眠薬です。ベンゾジアゼピン系睡眠薬と比べると筋弛緩作用が弱く、ふらつきなどの副作用のリスクや、依存性が軽減されているのが特徴です。このため、転倒や副作用によるリスクが懸念される高齢者によく処方されます。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬と非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、いずれもベンゾジアゼピン受容体を刺激して眠気を誘発しますが、その構造に違いがあります。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬が持つ「ベンゾジアゼピン骨格」という構造を有していません。このため、薬の作用は共通していますが、「非」ベンゾジアゼピン系睡眠薬として区別されているのです。

主な非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の種類は?

以下に、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類される薬のうち、一般的なものの名称とそれぞれの特徴をご紹介します。

アモバン®︎
薬の効き時間が最も短い「超短時間型」に分類されるゾピクロン製剤。麻酔前に投与されることもある薬だが、服用時に唾液に苦味が残る場合がある。
マイスリー®︎
薬の効き時間が最も短い「超短時間型」に分類されるゾルピデム製剤。特に入眠時の睡眠障害治療に効果的な、睡眠導入剤として使用される。
ルネスタ®︎
薬の効き時間が最も短い「超短時間型」睡眠薬だが、その中では比較的作用時間が長いとされるエスゾピクロン製剤に分類される。服用時に苦味が舌に残る場合があるが、夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒の症状がある睡眠障害に比較的効果があるといわれる。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬で起こりうる副作用は?

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬と比べて副作用が起こりにくく、比較的安全だとされていますが、まったく起こらないわけではありません。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬で発症し得る副作用として、以下が挙げられます。

  • 起床後のふらつき、めまい、頭痛などの精神神経系症状
  • 服用した翌朝以降の眠気や、注意力・集中力の低下
  • 服用から入眠までの記憶が一時的にあいまいになる、物忘れ

服用の翌朝以降のふらつきや眠気、注意力や集中力の低下などは、ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用としても現れることのある「持ち越し効果」にあたります。すべての人に副作用が現れるわけではありませんが、日常的に車を運転したり、精密機械を動かす仕事に就いている方の場合、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用には、注意が必要です。医師から非ベンゾジアゼピン系睡眠薬を処方されたときに、副作用の有無や仕事や日常生活への影響を確認しておきましょう。

おわりに:非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は副作用が比較的少ない睡眠薬のひとつです

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬と並んで頻繁に使われる睡眠薬の一種です。ベンゾジアゼピン系睡眠薬と同じく、脳のベンゾジアゼピン受容体を刺激して眠気を誘発しますが、「ベンゾジアゼピン骨格」を持たない構造なので区別しています。持ち越し効果などの副作用や依存性がベンゾジアゼピン系睡眠薬よりも少ないのが特徴で、副作用による影響が懸念される高齢者などによく処方されます。

この記事に含まれるキーワード

睡眠薬(15) 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(1) 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用(1)