秋に気をつけたい花粉症にヨモギもあるって本当?

2019/9/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

一般的に花粉症と言えば、春に起こるスギやヒノキへの反応が知られています。しかし花粉症を引き起こすのは、春の植物だけではないのです。

今回は、秋の花粉症を引き起こす代表的な植物の1つ「ヨモギ」について、ブタクサとの共通点や、秋のヨモギ花粉から身を守る方法とあわせてご紹介します。

秋の花粉症、ヨモギも原因になるって本当?

キク科の多年草であるヨモギは、夏から秋にかけて花粉を飛散させます。別名モチグサ、エモギなどとも呼ばれることのあるヨモギは日本に全国的に分布しており、秋の花粉症の原因となる植物の一種です。日本全国のうち、特にヨモギ花粉の飛散量が多い地域としては以下が挙げられます。

関東地方
主に7~11月にかけて、1立方センチメートルあたり5個ものヨモギ花粉が飛散します。
東北地方
主に8~10月にかけて、多い日には1立方センチメートルあたり5個のヨモギ花粉が飛散します。
関西地方
主に8~11月にかけて、1㎤あたり1.1~5.0個のヨモギ花粉が飛散します。
九州地方
主に8~11月にかけて、特に9月下旬にヨモギの花粉飛散量が多くなります。1立方センチメートルあたりの飛散量の目安は、関西地方と同等の1.1~5.0個です。

ヨモギとブタクサの共通点って?

ヨモギの花粉は、ブタクサなどと同じ草本花粉(そうほんかふん)に分類されます。草本花粉とは、ヨモギやブタクサなどキク科、またはイネ科などの雑草から飛散する花粉の総称です。

春先に広い範囲にわたり花粉を飛散させるスギやヒノキなどの樹木花粉とは異なり、草本花粉は、以下のような特徴を持っています。

  • 樹木花粉に比べ飛散距離が小さく、数十~数百メートルくらいしか飛ばない
  • 春先ではなく、7~11月の夏から秋にかけて飛散し花粉症の原因となる
  • 鼻づまりや鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどに加え皮膚のかゆみを引き起こしやすい

一般的な花粉シーズンの春先ではなく、夏から秋にかけて鼻のムズムズや目のかゆみ、肌荒れや蕁麻疹の症状が出ている場合は、ヨモギに反応した花粉症かもしれません

ヨモギの花粉症から身を守るには?

ヨモギ花粉などによる秋の花粉症から身を守るには、春にスギやヒノキ花粉に対して行うのと同じように、一般的な花粉症対策を行うのが有効です。まずは以下の基本の花粉症対策を行って、花粉を体内に吸い込まないようにしましょう。

  • マスクを着けて、鼻や口から吸い込む花粉の量を減らす
  • こまめにうがいをして、のどの粘膜に付着した花粉を洗い流す
  • 外出先から帰ってきたら手洗いと洗顔をして、皮膚についた花粉を洗い流す
  • 外出から帰ってきた後や、外に干していた洗濯物を取り込むときは、服をよく払って表面に付着した花粉を落とす

また秋の花粉症の原因であるヨモギは、河川敷や公園などに多数自生しています。ヨモギ以外に秋の花粉症の原因となるイネやブタクサなどの草本花粉も、同様に雑草の多いエリアに生い茂っています。

秋に花粉症を疑うような症状を感じたら、草本花粉が多く飛散していそうな河川敷、公園、空き地などのエリアは避けた方が良いでしょう。

なお、秋特有の空気の流れによる大気汚染も、秋の花粉のアレルゲンを悪化させます。排気ガスの多い幹線道路沿いや高層ビル群なども、できるだけ避けてください。

おわりに:7~11月の秋にかけての花粉症は、ヨモギなど草本花粉症によるもの

一般的に春に飛散し、花粉症を引き起こすスギやヒノキ以外にも、花粉症を引き起こす植物はあります。日本で全国的に自生し、夏から秋ごろにかけて飛散量が多くなるヨモギも、秋の花粉症の原因となり得ます。ヨモギのような雑草から飛散する花粉は草本花粉と呼ばれ、スギなどの樹木花粉に比べ飛散範囲が狭く、時期が遅くなるのが特徴です。秋ごろに花粉症状を感じたらヨモギ花粉症の恐れがあるので、対策して症状を抑えてください。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

花粉症(53) ヨモギ(2) 秋の花粉症(3) 草本花粉(1) 秋の花粉対策(1)