記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/9/21
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
高熱をはじめ、全身の倦怠感や関節痛などさまざまな症状があらわれるインフルエンザにかかると、二次感染を引き起こすことがあります。そこで今回は二次感染で発症する可能性のある病気や予防法などをご紹介します。
インフルエンザウイルス自体が肺炎を発症することはあまりありませんが、インフルエンザが治りかけのときに肺炎(二次感染)を引き起こすことがあります。またインフルエンザによる死亡原因は二次感染での肺炎が最も多くを占めていることも特徴のひとつです。また二次感染を引き起こしやすい人には、主に以下のような場合が考えられます。
また新型インフルエンザの場合、②③の妊婦や年齢が若い人も肺炎を合併しやすいといわれています。
インフルエンザウイルスに感染したことによって、喉や気道の表面細胞がダメージを受けることにより防御機能が低下しています。その状態で、上気道に常在しているインフルエンザウイルスとは別の「インフルエンザ菌」や「肺炎球菌」などの細菌が肺に感染して増殖すると、二次感染である肺炎を発症します。
二次感染を予防するためには、インフルエンザにかからないように主に以下のようなことを心がけましょう。
またインフルエンザにかかってしまった場合には、インフルエンザから早く回復することが二次感染の予防につながります。水分補給などをしっかりと行い、十分に体を休めましょう。また二次感染での肺炎を発症しやすい人には、抗生物質が処方される場合もあります。
抗生物質や抗ウイルス薬など、処方された薬は医師や薬剤師の指示に従って服用してください。また一度は熱が下がっても再び高熱が出た、3~4日高熱が続いて下がらないなどの場合には肺炎を引き起こしている可能性があります。早めに病院を受診しましょう。
インフルエンザによる二次感染での肺炎は重症化しやすいといわれています。インフルエンザにかかった場合には、早くインフルエンザを治して肺炎を予防しましょう。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。