記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2020/2/7
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
職場などの健康診断の結果で「糖尿病の疑い」を告げられた経験はありませんか?今回は健康診断で告げられる「糖尿病の疑い」がどんな状態を指すのか、糖尿病そのものや発病を予防するための対策とあわせて、解説していきます。
糖尿病は、大きく1型と2型に分類されます。
以下、糖尿病のなかでも発病者の多い2型糖尿病を中心に、症状や原因、発病を予防法などを解説していきます。
糖尿病は、かなり進行するまで自覚症状が現れない病気です。高血糖による症状や、高血糖状態によって起こり得る合併症から見つかるケースの方が少なく、近年では以下いずれかのタイミングで偶然見つかることが多いとされます。
2型糖尿病を招く原因として、インスリン分泌不全とインスリン抵抗性の2つがあります。
上記のうち、インスリン抵抗性の2型糖尿病を招く生活習慣の具体例として以下が挙げられます。
健康診断で糖尿病になる恐れがあると指摘されたあと、2型糖尿病を発病させないようにするためには、特に食習慣を見直すのが効果的です。以下のポイントを参考に、食事の内容と量を見直してみましょう。
まず以下の計算式から、自分の身長に対する標準体重を確認します。
標準体重がわかったら、この数値に生活強度をかけ合わせて、1日に必要なカロリー量を導き出しましょう。たとえばデスクワークや専業主婦など、日常生活のなかで体を動かすことの少ない生活強度のやや低い人の場合、肥満の人で25、やせ型の人で30が目安です。
こうして導き出されたカロリー量を1日の摂取カロリーの目安にすることで、食べすぎや肥満、糖尿病の発病を防げるようになります。
揚げ物や肉類、ごはんや麺類・パン類ばかり食べていると、栄養バランスが脂肪・糖に偏っているため高血圧や糖尿病を発病しやすくなります。
食事は主食(ごはんなど炭水化物)・主菜(肉や魚などメインのおかず)・副菜(野菜類や海藻類などのおかず、汁物)をそろえ、バランスよく食べるよう心がけてください。このとき、意識的に油や加工食肉の摂取は控えて、出汁をきかせた薄味の蒸し物や焼き物、煮物、汁物などを選ぶようにしましょう。
食事の間隔が空いたり、まとめてたくさん食べたりすると、血糖値が急激に上昇しやすくなってしまいます。食事は1日3食、できるだけ決まった時間に規則正しく、適量を食べるようにしてください。
血液中の糖分が過剰な状態が続く糖尿病ですが、かなり進行するまで自覚症状が現れることはありません。このため本人に全く自覚がなくても、健康診断で血液を調べてもらうと「糖尿病の疑いあり」と診断されることがあるのです。糖尿病の疑いとは、また糖尿病を発病していないごくごく初期の状態。この段階から意識して食事を変えていけば、糖尿病になるのを十分に防げます。本記事を参考に、食事と生活の習慣を見直してみてください。