記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2023/5/31
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ウイルス感染予防は健康管理においてとても重要であり、とくに気をつけたいのが子どもの感染症予防です。学校や保育園、幼稚園などではウイルスの集団感染による病気が流行しやすく、対策が必要になります。この記事では夏に流行しやすい子どもの感染症「夏風邪」の種類と予防対策について解説します。
咽頭結膜熱(プール熱)とは、アデノウイルスが原因の感染症です。おもにプールの水を介してヒトからヒトへ感染が拡大することが多く、6月末ころから夏季にかけて流行します。
手足口病はウイルス性の感染症で、エンテロウイルスとコクサッキーウイルスが原因で発症します。夏季に流行し、7月にピークを迎えます。手足口病は複数の種類を持つため、何度も発症する可能性があるのが特徴です。患者のほとんどが小児で、患者数の80%を5歳児が占めていますが、まれに大人も感染します。
RSウイルスによる呼吸器の感染症です。感染と発症を何度も繰り返すのが特徴です。生後1歳までの乳幼児の半数以上、2歳までにはほぼ100%が感染するといわれています。感染力は非常に強く、保育園や幼稚園などでの施設内感染に注意が必要です。9月から初春までがおもな流行時期と考えられていましたが、夏季から流行が始まることもあります。
感染症の予防は、感染経路がどこかを理解して対処することがポイントです。
咳やくしゃみなどによる飛沫感染、共用タオルや手指を介する接触感染で感染し、塩素消毒が不十分なプールでも感染が起こります。これらに注意することが予防対策になります。
咳やくしゃみなどによる飛沫感染、唾液や鼻水がついたおもちゃや手指の接触による接触感染が主な感染経路です。症状が回復したあとも、1〜2週間は呼吸器からウイルスが排出されます。また、2〜4週間は便からもウイルスが排泄されるため、おむつの交換時は注意しましょう。
RSウイルスに感染している人のくしゃみや咳、唾液を介する飛沫感染に注意してください。ドアノブなど生活環境で接触する場所の消毒や手洗いも徹底しましょう。鼻や口などの粘膜や傷口などから感染する接触感染にも注意が必要です。
外出後や外出先での手洗いと共用部分の消毒で感染を防ぎましょう。マスクで咳やくしゃみから防御し、飛沫感染を防ぐことも大切です。
小さな子どもは大人より免疫力や体力が低く、保育園や幼稚園からウイルスをもらってくることが多くなります。手洗いは有効な予防法ですが、子どもはつい忘れがちです。手洗いなど予防法を徹底することが大切なので、流行時期より早めに予防法を習慣化しましょう。