記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2021/2/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
高齢者の認知機能・身体機能低下の予防や、社会参画に趣味が有効と言われています。この記事では、高齢者が趣味を持つことのメリットとおすすめの趣味、高齢者が趣味を探すうえでのポイントを解説します。
高齢になると、人生の大半を捧げていた仕事から退いて社会と距離を置くことになります。さらに聴力や視力の低下、体の動かしにくさなどから現在と将来の自分に絶望し、強い喪失感を持って物事への意欲をも失う人も少なくありません。このため、高齢者にとって趣味が仕事や家族との時間にも次ぐ生きがいになることがあります。
趣味を持つことで高齢者が得られる具体的なメリットとして、以下が挙げられます。
同じ趣向を持つ人たちと交流しながら時間や空間を共有することで、他年代の地域の人たちと関わる機会が生まれるかもしれません。趣味を持つことで外出の目的や、社会との接点を作れるのは大きなメリットです。
人は他者と交流して幸福感を得ることができる生き物で、それはいくつになっても変わりません。趣味を通した他者との交流は、高齢者に幸福感をもたらします。また、趣味の集団のなかで役割を得られれば、自己肯定感を高める効果も期待できます。
高齢になると、身体機能の低下や脳疾患の後遺症などから、リハビリが必要になることも少なくありません。趣味は、そんなリハビリをするうえでの楽しみや目標になってくれます。「趣味でもっと楽しみたい」「もう一度趣味に戻りたい」と思う気持ちが、結果的にリハビリを促進し、身体機能と日々の生活の質を高めることにつながります。
以下、高齢者におすすめの趣味を「外出が難しくても室内でできるもの」と「屋外で楽しめて外出のきっかけになるもの」に分けてご紹介します。
指先と脳を使い、認知機能・身体機能を高めることのできる以下の趣味がおすすめです。
外での活動は、脳のあらゆる分野に良い刺激を与えてくれます。まずは庭や近所に出ることから始めて、徐々に趣味での外出の範囲を広げていきましょう。
上記のうち自分にできそうなもの、楽しめそうなものから始めて、脳と体に適度な刺激を与えながら趣味や行動の幅を広げていきましょう。
年齢を重ねると、身体や脳の機能は徐々に衰えていきます。しかしその喪失感に絶望し、室内で何もせずじっとしていると、機能低下はどんどん進行してしまいます。仕事に変わる生きがいと楽しみを持ちつつ、脳・身体の機能を維持するためにも趣味を持ちましょう。はじめは無理なく、室内でできるもので構いません。手を出しやすいものから始めて行動の範囲を広げていきましょう。