在宅介護を続けるために知っておきたいポイント
2026/1/20
親の介護を自宅で頑張っている方にとって、在宅介護は身体的にも精神的にも大きな負担となりがちです。2025年時点で、在宅で介護を受けている高齢者は約436万人にのぼり、そのうち約7割は家族による介護を受けているのが現状です。介護をする側・される側双方ができるだけ快適に過ごせるよう、環境づくりや利用できる支援について理解しておきましょう。
在宅介護で気をつけたい住環境の整備
自宅で介護を行う場合、まずは住環境を整えることが重要です。高齢者が生活する部屋や廊下には、つまづきやすい段差や滑りやすい敷物がないか確認しましょう。必要に応じて玄関やトイレ、浴室などに手すりを設置することで、移動や動作の安定性が格段に向上し、転倒リスクを大きく減らせます。また、室内の十分な明るさや、夜間の足元灯の設置も有効です。ベッドや椅子の高さは立ち座りしやすいよう調整し、車椅子を使う場合は家具の配置を見直して通路を広く確保します。また、介護用ベッドを利用すれば背もたれや高さを電動で調整でき、自立や介助がしやすくなります。介護保険を使ってベッドや車椅子をレンタルすることも可能なので、必要に応じて福祉用具の導入も検討しましょう。
介護に役立つ公的サービスや制度を活用
在宅介護の負担を軽減するために、介護保険サービスや各種制度を上手に利用しましょう。要介護認定を受けていれば、ホームヘルパーの訪問介護、デイサービス(通所介護)、ショートステイ(短期入所)など多様なサービスを1割〜3割の自己負担で利用できます。訪問介護では入浴や排泄、食事準備など日常生活の援助が受けられ、デイサービスでは日中に専門施設で食事やレクリエーション、機能訓練を行ってもらえます。ショートステイは家族が旅行や休養をとる間、短期間施設で預かってもらえるサービスで、介護する側のリフレッシュにも役立ちます。さらに、介護保険には自宅の段差解消や手すり設置などの住宅改修費補助(最大20万円まで)や介護用ベッド・車椅子のレンタル補助など、さまざまな支援策があります。これらを遠慮なく活用することで、在宅介護の負担を大幅に軽減できます。
地域包括支援センターに相談してみよう
介護の悩みや疑問があるときは、お住まいの地域の地域包括支援センターを頼ってみましょう。地域包括支援センターは、各市区町村に設置された高齢者支援の総合相談窓口で、介護・医療・福祉・保健など専門知識を持つスタッフが在宅生活を幅広くサポートしてくれます。介護サービスの調整やケアプラン作成はもちろん、要介護認定の手続き方法、介護保険以外の公的制度の紹介、介護用品の選び方など様々な相談に応じてくれます。家族だけで抱え込まず、専門機関に早めに相談することで、より良い介護方法や新しい支援策が見つかるでしょう。
家族介護者自身のケアも忘れずに
在宅介護では介護するご家族の負担が蓄積しやすいため、介護者自身のケアも非常に重要です。
周囲の力を借りて一人で抱え込まない
介護を一人で抱え込まず、家族や友人、近隣の人にも協力をお願いしましょう。ときには介護経験者同士の集まりや家族会に参加し、悩みを共有することも心の負担軽減につながります。地域包括支援センターや自治体の窓口では、介護者向けの相談会や教室が開催されている場合もあります。また、公的サービスの利用について遠慮しないことも大切です。「自分でやらねば」と無理を続けるより、プロの手を借りたほうがお互いに安心できる場面も多々あります。周囲に適度に頼ることは決して甘えではなく、持続可能な介護を実現する賢い選択です。
定期的に休息とリフレッシュの時間を作る
介護者が心身の健康を維持することは、結果的に質の良い介護を続けることにつながります。休息と息抜きの時間を意識的に確保しましょう。前述のショートステイを利用して旅行や趣味の時間を持つ、デイサービスの送り出し後にカフェで一息つくなど、自分を労わる時間を作る工夫をします。十分な睡眠と栄養も忘れずに、介護者自身が元気でいることを心掛けましょう。必要であれば、地域の家族支援プログラムや心理カウンセリングを利用し、ストレスを吐き出す場を持つことも有効です。
まとめ
在宅介護を続けるには、住環境の整備や公的サービスの活用、そして介護する家族自身のケアが三位一体となって大切です。頑張りすぎて介護者が倒れてしまっては元も子もありません。利用できる支援は上手に利用し、周囲と協力しながら無理なく介護を続けていきましょう。











