高齢者の排泄記録から体調変化に気づくポイント

2026/4/29

排泄の変化は体調の手がかりになる

排泄は、体調や生活の変化があらわれやすい部分です。尿や便の回数、量、色、におい、失禁の有無、夜間のトイレ回数などを見ておくと、脱水、感染、薬の影響、食事量の変化、活動量の低下などに早めに気づけることがあります。本人が恥ずかしさから言い出しにくいこともあるため、介護者は尊厳に配慮しながら観察することが大切です。
排泄記録は、細かく書きすぎると続きません。家庭では、排尿回数、排便の有無、便の硬さ、失禁や痛みの有無、気になる色やにおいなどを簡単に記録するだけでも役立ちます。介護サービスを利用している場合は、家族と介護職が同じ見方で共有できるよう、記録の項目をそろえるとよいでしょう。

尿で確認したい変化

尿では、回数、量、色、におい、排尿時の痛み、残尿感、血液が混じる様子などを確認します。尿の色が濃い、量が少ない、口の渇きやふらつきがある場合は、水分不足が関係していることがあります。反対に、急に尿の回数が増えた、夜間に何度もトイレに起きる、排尿時に痛む、発熱を伴う場合は、尿路感染症などが関係することもあります。
尿もれが増えた場合は、単に年齢のせいと考えず、トイレまでの距離、衣類の脱ぎ着、足腰の状態、認知機能、薬、便秘の影響なども見ます。夜間のトイレは転倒につながることがあるため、足元灯、手すり、ポータブルトイレの利用など、環境面の見直しも大切です。

便で確認したい変化

便では、排便回数だけでなく、便の硬さ、量、色、におい、腹痛、いきみ、下痢、便失禁の有無を確認します。食事量や水分量が少ない、活動量が減った、薬が変わったときには、便の状態も変わることがあります。黒っぽい便、血が混じる便、白っぽい便、強い腹痛を伴う便の変化は、医療機関へ相談したほうがよい場合があります。
おむつやパッドを使っている人では、皮膚の状態も同時に確認します。尿や便が長時間肌に触れると、かぶれやただれにつながることがあります。交換時には、強くこすらず、やさしく清潔にし、必要に応じて保湿や保護を行います。排泄物を扱うときは、手袋の使用や手洗いなど、感染対策も忘れないようにします。

相談につなげる記録の使い方

医師や看護師に相談するときは、いつから変化があるか、回数や量がどう変わったか、発熱や痛みがあるか、食事や水分がとれているか、薬が変わったかを伝えると状況が整理しやすくなります。記録は完璧でなくてもかまいません。普段と違う点を数日分まとめるだけでも、判断の助けになります。
尿がほとんど出ない、強い腹痛がある、血尿や血便がある、意識がぼんやりしている、発熱を伴ってぐったりしている場合は、早めに医療機関へ相談してください。排泄の支援では、本人の羞恥心に配慮し、声の大きさや言葉の選び方にも気をつけます。排泄記録は管理のためだけでなく、本人の体調を守るための生活情報として活用しましょう。

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