手足口病でプールに入れても大丈夫?入っていいのはいつから?

2018/5/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

お子さんに口の中や手足の水ぶくれなど、手足口病の症状が見られた場合、プールに入れても大丈夫なのでしょうか?感染のリスクやプールに入ってもいい時期について解説します。

手足口病ってどんな病気?

手足口病は、夏風邪の原因菌となるコクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどへの感染で起こる感染症の一種です。主に5〜8月の夏季に流行し、感染・発症する患者の約8割が0〜5歳までの乳幼児であることから、子供が夏季にかかりやすい感染症として広く認知されています。

感染すると3〜5日間の潜伏期間を経て発症し、手と足の裏表、口の中を中心におしりや背中の水疱状または赤い発疹、38度前後までの発熱などの症状が出ます。

症状の出方や重症度には個人差が大きいですが、特に口の中にできた発疹は口内炎や潰瘍になりやすく、痛みを起こしやすいという特徴があります。通常、上記のような症状は発症から1週間程度でおさまりますが、髄膜までウイルスが入り込むと、ごくまれに脳炎や髄膜炎などの合併症を起こすこともあるので注意が必要です。

手足口病の疑いが・・・プールに入れても大丈夫?

プールそのものによって周囲の子供に感染が広がる可能性は低いですが、手足口病の疑いのある子供をプールに入れるのは、避けるべきです。これは、手足口病の水泡状の発疹のなかにウイルスが含まれた体液が入っているためで、子供同士の肌の触れ合いによって水疱がつぶれると、接触感染の原因となり得るためです。

他にも、プール上がりの手足口病の子供の身体を拭いたときに水疱がつぶれ、タオルの共有によって接触感染が広がっていく恐れもあります。感染拡大と、幼稚園や保育園での保護者同士のトラブルを避けるためにも、手足口病の子供をプールに入れるのは辞めてください。

プールに入れていいのはいつから?

手足口病の原因となるウイルスは、症状が治まった後もしばらくは体内に残っているとされています。手足口病になった子供をプールに入れていいのは、早くても全身の症状が治まり、発疹が治って感染拡大のリスクがかなり低くなってから、と覚えておきましょう。

期間としては発症から約1か月後が目安ですが、明確なプールの再開時期については、かかりつけの小児科医や幼稚園・保育園の先生と相談して決定してください。

兄弟や大人への感染を予防するためには?

手足口病は、0歳児から大人まですべての人に感染・発病リスクのある病気です。予防するためのワクチンはないため、感染経路と感染予防に有効な対策を知り、実践することこそ、感染拡大防止の有効策となります。

手足口病の主な感染経路には、以下の3つがあります。

・咳やくしゃみによる飛沫を吸い込むことによる「飛沫感染」

・体液や、体液が付着した物品に触れることによる「接触感染」

・糞便など排泄物から感染する「糞口感染」

上記3経路からの感染防止に有効な対策は、主に4つあります。

《手足口病の感染予防策その1》マスクの着用

マスクの着用は飛沫感染の予防に非常に有効です。特に、手足口病の感染者が確認された場合や、流行時期である5〜8月の夏季には、着用の徹底が推奨されます。

《手足口病の感染予防策その2》手洗い

手足口病を含む感染症の接触感染の予防には、石鹸を使った手洗いが非常に有効です。子供たちはもちろん、幼稚園・保育園の職員、親などの家族も、流水と石鹸での手洗いを徹底してください。

《手足口病の感染予防策その3》排泄物の処理

症状が治まった後も、手足口病の原因ウイルスは排泄物の中に含まれていると言われます。糞口感染予防のため、おむつ替えなどで出た感染者の排泄物は密封してすぐに処分し、処理後は必ず石鹸で手洗いするなど、衛生管理は徹底しましょう。

《手足口病の感染予防策その4》物を共有しない

前述したプール後のタオルなど、感染者が濃厚接触した物を共有することで、手足口病を感染・発症する可能性も高いです。接触感染予防のため、物品の感染者との共有は可能な限り避けましょう。

まだ衛生観念の低い乳幼児の集団間においては、周囲の大人がしっかり管理してあげないと、上記の予防策を実行することは難しいかもしれません。手足口病は大人が感染・発病した方が重症化しやすいという説もあるので、自分の身を守るためにも、予防対策は徹底して実践してください。

おわりに:手足口病の疑いがあるならプールはNG!再開のタイミングは、医師や幼稚園・保育園の先生に相談を

プールに入ることそのものによるリスクは低いですが、子供同士での触れ合いや、タオルなどの共有によって感染が拡大する可能性が高いため、手足口病になったらプールに入るのは避けるべきです。最低でも、すべての発疹が治まるまでは入ってはいけないと認識しておき、詳しいプールの再開時期については、小児科医の判断や、登園している幼稚園・保育園の先生に方針を確認してから決めてください。

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