帯状疱疹を疑う皮膚症状と受診の目安

2026/6/10

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

帯状疱疹は痛みから始まることがある

帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスが関係する病気です。過去に感染したウイルスが体内に潜み、免疫の状態などをきっかけに再び活動することで起こるとされています。皮膚の発疹より先に、ぴりぴりする痛み、違和感、かゆみ、しびれのような感覚が出ることがあります。
特徴的には、体の左右どちらか一方に、神経の走行に沿って赤みや水ぶくれが帯状に出ることがあります。胸、背中、腹部、顔、頭、腕、脚など、さまざまな部位に起こります。痛みの強さには個人差があり、軽い違和感の人もいれば、衣服が触れるだけでつらい人もいます。

皮膚症状の見分け方

帯状疱疹では、はじめに皮膚の違和感や痛みがあり、その後、赤い発疹や水ぶくれが出てくることがあります。発疹が体の片側にまとまって出る場合は、帯状疱疹を疑うきっかけになります。
ただし、初期には虫刺され、かぶれ、湿疹、単純ヘルペスなどと区別が難しいことがあります。自己判断で市販薬を塗って様子を見るうちに、治療の開始が遅れる場合もあります。痛みを伴う発疹、片側に集まる水ぶくれ、顔や頭に出る発疹があるときは、早めに皮膚科や内科へ相談しましょう。
発疹部分をかくと、皮膚が傷つき、細菌感染を起こすことがあります。清潔を保ち、患部を強くこすらないようにします。

早めの治療が大切とされる理由

帯状疱疹では、抗ウイルス薬などによる治療が行われることがあります。日本皮膚科学会のガイドラインでも、早期の治療が重要であることが示されています。症状が出たら、できるだけ早く医療機関で相談することが大切です。
帯状疱疹の痛みは、皮膚症状が改善した後も続くことがあります。これは帯状疱疹後神経痛と呼ばれ、日常生活に影響する場合があります。すべての人に起こるわけではありませんが、年齢や体調によってリスクが高まることがあります。
痛みが強い、眠れない、服が触れるだけでつらいといった場合は、我慢せず医師に伝えましょう。痛みの治療も大切なケアの一部です。

顔や目の周囲に症状があるとき

顔、額、目の周囲、鼻の周囲に発疹や痛みがある場合は、目の合併症に注意が必要です。目の充血、見えにくさ、まぶしさ、目の痛みがある場合は、皮膚科や内科だけでなく眼科での確認が必要になることがあります。
耳の周囲に発疹があり、耳の痛み、聞こえにくさ、めまい、顔の動かしにくさがある場合も、早めの受診が大切です。帯状疱疹は皮膚だけでなく、神経に関わる症状を伴うことがあります。
また、免疫を抑える薬を使用している人、がん治療中の人、持病がある人、高齢の人では、症状が広がりやすい場合があります。早めに主治医へ相談しましょう。

予防接種と日常の備え

帯状疱疹にはワクチンがあります。厚生労働省は、帯状疱疹ワクチンの定期接種に関する情報を示しており、対象年齢や接種方法は自治体により案内されます。接種を希望する場合は、かかりつけ医や自治体の情報を確認し、持病や薬との関係も含めて相談しましょう。
日常生活では、睡眠不足、強い疲労、体調不良が続くときに無理を重ねないことも大切です。ただし、生活習慣だけで帯状疱疹を完全に防げるわけではありません。
体の片側の痛みや発疹、水ぶくれに気づいたときは、早めに医療機関へ相談しましょう。急激に発疹が広がる、意識障害、強い頭痛、目の症状、呼吸困難を伴う場合は、速やかな対応が必要です。

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