記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/19 記事改定日: 2019/1/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
中耳炎になってもプールやお風呂に入ることができる場合とできない場合があります。その理由やプールやお風呂に入る際の注意点などについて、この記事で詳しく解説していきます。
中耳炎は子供がよくなる身近な病気です。この機会にきちんと覚えておきましょう。
中耳炎とは鼓膜の奥の中耳と呼ばれる耳と鼻がつながる部分に細菌やウイルスが感染して、膿がたまって炎症を起こした状態です。
急性中耳炎」は、風邪やインフルエンザなどのウイルスが鼻腔やのどから中耳に到達することで発生します。
かかり始めには鼻水、のどの痛み、咳などが見られ、じょじょに耳の閉塞感や痛みなどの症状が現われ、子供の場合は39℃以上の高熱を伴うことも多いです。
また、急性中耳炎の他にも「慢性中耳炎」、「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」などがあります。
結論を言うと、中耳炎であってもプールに入ることはできます。
基本的には耳に水が入っても水中の菌が耳に感染することはありませんし、症状が悪化することもほとんどないといわれています。
ただし、以下の場合には注意が必要です。
熱や耳の痛みがある場合はプールは避けましょう。
また、中耳炎の状態や治療過程によってはプールに入らない方が良いこともあります。
担当医に相談して、医師の指示に従い対処してください。
上の項目で述べたプールと同様に熱や痛みが見られなければ、中耳炎を発症していてもお風呂に入ることはできます。また、耳の中に浴槽のお湯やシャワーのお湯が入ってしまってもほとんどの場合は心配ありません。
ただし、プールと同じように中耳炎の進行具合によっては避けたほうが良い場合もあるので、耳鼻科医に相談して対処法を知っておきましょう。
子供の中耳炎の原因は風邪であることが多いです。風邪を繰り返さないよう、入浴後はすぐに体を拭いて衣服を着て湯冷めしないように注意しましょう。
滲出性中耳炎では、中耳に浸出液が溜まって鼓膜を内側から圧迫し、耳閉感や難聴、痛みを引き起こします。このため、溜まった浸出液の排出を促すために鼓膜にチューブを留置する治療が行われることがあります。
チューブは、中耳の炎症が収まったり、浸出液の消失が確認されてから取り外されます。その間、厳密に注意すべき生活習慣は特にありませんが、チューブが入っている場合は水泳を禁止されることがあります。
一方、医療機関によっては耳栓などを使用すれば短時間の水泳であれば可とすることもありますので、チューブを入れる治療をした場合は、医師からどのようなことに注意すべきか必ず確認するようにしましょう。
中耳炎であるからといって必ずしもプールやお風呂が禁止されるわけではありません。
ただし、症状、耳の状態、治療経過などによっては避けたほうが良い場合もあるので、担当の医師に相談しましょう。
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