記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/1/20
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
心身の疲れから「食べたいのに食べられない」「食べる気力がわかない」など、一時的に食欲不振の状態になることは意外と多いかもしれません。このようなとき、無理してでも何か食べた方がいいのか、どんなものを食べればいいのか、悩んだ経験を持つ人も多いのではないでしょうか。この記事では、食欲不振のときの食事と、病院に行くことの必要性について解説します。
食欲不振は心身、特に消化器官が疲弊し弱っているときに現れやすい、体からのSOSです。このため、食欲がないのに無理して普段通りの回数・内容で食事を摂ると、消化器官にさらなる負担がかかって体調悪化を招く可能性があります。
食欲不振を自覚しているときは、無理に規則正しく食べるより、1食抜いたり、1回の食事量や内容を変えるなどして、消化器官を休ませることを優先しましょう。こうすることで、体が食べ物の消化よりも細胞の修復・維持のための代謝にエネルギーを使えるようになるため、体調が回復しやすくなります。
食欲不振でも、これから仕事や外出の予定があり、集中して作業するために「何か食べておかなければならない」といった状況が出てくるかもしれません。そのようなときは、自分が食べやすいものを、無理せず食べられる量だけ口に入れるとよいでしょう。もし、1回の食事で十分に食べられない場合は、回数を分けて少しずつ食べればOKです。
なお消化器官への負担を考えると、比較的柔らかく脂肪が少なくて消化しやすい、タンパク質や炭水化物、ビタミン・ミネラルを多く含む食事がおすすめです。具体例として、以下のような食品・料理を挙げることができます。この中から好きなもの、食べられそうなものを選びましょう。
食欲不振の原因は人によってさまざまですが、大きく以下4つに分けることができます。
食べすぎや疲労、治療などで一時的に機能性・心因性の食欲不振を起こしている場合は問題ありませんが、長引く場合は心身の病気が原因の可能性も考えられます。
心身の病気が原因の食欲不振の場合、放置しておくと命にかかわる事態になる可能性もありますから、早めに原因を特定し、適切な治療を開始することが大事です。心当たりもないのに、食欲不振が4~5日以上続いている場合は、内科や消化器科の病院で一度診てもらってください。
食欲不振が現れるのは、消化器官をはじめ、体が疲れていて体調が悪いときが多いです。このため、無理して規則正しく食事をするよりも、体調を優先して無理なく食べられそうな内容と量・回数で食事をし、胃を休ませるのが賢明です。なお、4~5日以上続く食欲不振には、一時的な疲労や不調ではなく、心身の病気が潜んでいる可能性が考えられます。長く食欲不振が続くようなら、早めに病院で診てもらいましょう。
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