思春期の睡眠とスマートフォン習慣とは?家族で整える休み方

2026/6/10

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

思春期は睡眠が乱れやすい時期

中学生や高校生の時期は、学習、部活動、友人関係、受験、アルバイトなどで生活が忙しくなります。体の成長やこころの変化も重なり、寝つきにくい、朝起きられない、休日に長く寝る、日中に眠いといった悩みが出やすくなります。睡眠は、体の回復、記憶や学習、感情の安定に関わる大切な時間です。眠れないことを本人の意思の弱さと決めつけず、生活時間、光、スマートフォンの使い方、ストレスを合わせて見直すことが必要です。

夜の画面時間が睡眠に影響することがある

スマートフォンやタブレットは、連絡、学習、情報収集に欠かせない道具になっています。一方で、就寝直前まで使うと、強い光や通知、動画やSNSの刺激によって、眠る準備が遅れることがあります。友人からの返信が気になり、寝床に入ってからも確認を続けてしまうこともあります。家族が一方的に取り上げるだけでは反発につながりやすいため、寝る前は充電場所を寝室の外にする、通知を切る、使用終了時刻を一緒に決めるなど、本人が納得しやすいルールを作ることが大切です。

朝の光と日中の活動を整える

睡眠リズムを整えるには、夜だけでなく朝と昼の過ごし方も関係します。朝はできるだけ同じ時刻に起き、カーテンを開けて明るい光を浴びます。朝食をとることも、体のリズムを切り替えるきっかけになります。日中に体を動かす機会が少ないと、夜の眠気が弱くなることがあります。ただし、就寝直前の激しい運動や長時間の勉強は、かえって目が冴える場合があります。休日の寝だめは一時的な回復感につながっても、平日の起床をさらに難しくすることがあるため、起床時刻のずれを大きくしすぎないようにします。

こころの不調が隠れていることもある

眠れない、朝起きられない、学校へ行く準備ができないという状態の背景には、不安、抑うつ、いじめ、家庭の問題、発達特性、起立性調節障害などが関係することがあります。眠りだけを直そうとすると、本人が追い詰められる場合があります。保護者や支援者は、最近つらいことがあるか、学校で困っていることがあるか、体の症状があるかを落ち着いて聞きます。本人が話したがらない場合は、学校の養護教諭、スクールカウンセラー、小児科など、第三者につなげることも選択肢です。

受診や相談の目安

睡眠不足で日中の生活に支障が続く、朝の頭痛や腹痛が多い、気分の落ち込みが続く、食欲が大きく変わる、自傷をほのめかす、昼夜逆転が長く続く場合は、医療機関や学校の相談窓口に相談しましょう。急な意識障害、強い頭痛、けいれん、呼吸困難がある場合は、速やかな医療対応が必要です。思春期の睡眠支援では、本人を管理するより、安心して休める環境を一緒に作る姿勢が大切です。家族全体で夜の過ごし方を見直すことも、本人の負担を減らします。

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