尿酸値が高めといわれたときに見直したい食事と飲み物

2026/8/12

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

尿酸値はプリン体だけで考えない

健康診断で尿酸値が高いと指摘されると、プリン体を含む食品をすべて避けようとする人がいます。プリン体の摂取量は尿酸値に関係しますが、高尿酸血症には食事だけでなく、体質、体重、飲酒、腎臓からの尿酸排泄など複数の要因が関係します。厚生労働省の情報では、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超える状態を高尿酸血症としています。高尿酸血症が続くと、尿酸の結晶が関節にたまって痛風発作を起こしたり、尿路結石などにつながったりすることがあります。ただし、一つの食品だけが原因になるわけではありません。プリン体の多い食品だけを極端に禁止するより、飲酒量、甘い飲み物、食事量、体重などを含めて生活全体を確認することが大切です。

プリン体の多い食品は頻度と量を確認する

プリン体はさまざまな食品に含まれていますが、白子、レバー、一部の干物などには多く含まれます。尿酸値が高い人が、こうした食品を大量に頻繁に食べている場合は量を見直すことが考えられます。一方、肉や魚などをすべて食事から除く必要はありません。極端に主菜を減らすと、食事全体のバランスが崩れることがあります。野菜、豆類、穀類なども組み合わせ、特定の食品へ偏らない食生活を基本にします。外食では、酒のつまみとして内臓料理や魚介類を何種類も重ねて注文することがあります。何を一口食べたかより、一回の食事でどのくらい重なっているかを見ると調整しやすくなります。健診で値が高かったからといって、自己流で長期間厳しい制限を続ける必要はありません。

アルコールは種類だけでなく量を見る

尿酸値が気になる人の中には、ビールにはプリン体があるため、焼酎や蒸留酒なら自由に飲めると考える人もいます。しかし、厚生労働省は、アルコールそのものにも尿酸値を上げる方向へ作用する仕組みがあるため、種類を変えるだけでは十分な対策にならないと説明しています。ビールだけを避ければよいと考えず、飲酒する量や頻度そのものを見直すことが重要です。また、飲酒時には揚げ物や肉類などを多く食べやすくなるため、酒だけでなく一緒に食べる料理にも目を向けます。飲酒習慣がある人は、一回量を小さくする、飲まない日をつくるなど、実行しやすい方法から調整します。治療中の病気がある場合や薬を服用している場合は、飲酒の可否について医師や薬剤師へ確認してください。

甘い飲み物と急激な減量にも注意する

高尿酸血症の予防では、甘い清涼飲料水やジュースなどを控えることも勧められています。また、肥満がある場合には、適切な食事と身体活動によって体重を整えることが重要です。ただし、短期間で体重を大きく落とそうとして極端に食事を減らすことは避けましょう。無理な食事制限は継続しにくく、必要な栄養を十分にとれない可能性があります。食事量が多い人は、大盛りを普通盛りにする、甘い飲み物を無糖のものに変更する、夜遅い時間の食事量を調整するなど、一つずつ行動を変える方法があります。尿酸値は食事だけで決まるものではないため、生活改善をしても高値が続く場合は医療機関での評価が必要です。薬が処方されている場合は、食生活を変えたからと自己判断で中止しないでください。

関節の強い痛みがある場合は医療機関へ相談する

痛風発作では、足の親指の付け根などの関節に突然強い痛みや腫れが現れることがあります。このような症状がある場合は、食事を変更して様子を見るだけでなく医療機関へ相談しましょう。また、尿酸値が高くても自覚症状がない人は少なくありません。症状がないから問題ないと判断せず、健診で再検査や受診を勧められた場合は指示を確認します。強い腰背部痛、血尿、発熱などがある場合には尿路結石や別の病気が関係する可能性もあります。尿酸値への食事対策では、プリン体だけに意識を集中させず、飲酒、甘い飲み物、食事量、体重などを総合的に見直すことが大切です。数値を下げるための食事ではなく、長く続けられる食生活を目指しましょう。

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