記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
振動や音が響く、駅や建築現場、機械の作業音など、職場や自宅にいるときに、大きな音が常にしている状況の場合、耳が聞こえにくくなることがあります。また、 常に大きな音が聞こえている環境の中にいると、聴力が衰え、難聴になってしまう可能性があります。
この記事では、聴覚障害の1つ難聴について、原因や症状などをまとめました。
声や音は、音波として外耳から耳に入り、外耳道を通ります。音波は鼓膜を伝わって中耳にある耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)を震わせます。震えは、内耳の蝸牛の中のリンパ液を通り、その揺れを有毛細胞がとらえ、神経が信号を脳に伝えて、音として聴こえています。
この過程にあるどこかが損傷していたり、通り道がふさがれたりしている場合、難聴になります。
次からは、難聴の原因について詳しくみていきましょう。
難聴の原因はさまざまです。ここではまず、外からの刺激によるものをまとめました。
大きな音に長期間、継続的にさらされていると、慢性の難聴の原因になることがあります。
機械の作業音や自動車や電車の騒音などの音は難聴の原因となるので、できれば騒音が出る活動を避けるか、休みを取るなどして騒音を聞かない環境を作るようにしましょう。また、耳にぴったり合った耳栓やイヤープロテクターをつけて、耳を守りましょう。
難聴は、非常に大きな音や突然の音などが原因で起こることもあります。大きな爆発音などは強力な音波を出すので、鼓膜を破ったり、内耳の損傷させることがあります。音響外傷と呼ばれています。その後すぐに影響が出て、永続的な損傷や難聴となる可能性もあります。
大音響のコンサートに行った後、耳の中でリンリンと音がすることがあるかもしれません。耳鳴りと呼ばれるものです。
ロックコンサートで平均的な音のレベルは110デシベルで、これは15分で永続的な損傷を与えるのに十分なレベルです。
通常の会話は60デシベルとされ、85デシベル以上の騒音に曝されていると、聴力に影響が出ることがあります。チェーンソーなど電動工具の音も危険です。
耳鳴りは数時間、数日、数週、または永続的に続くことがあります。聴力の低下や難聴を防ぐためには、耳にぴったり合った耳栓をし、音に曝される時間を限定しましょう。
イヤフォンで聞いている音楽が、周囲の他の人に聞こえているようであれば、音量を下げましょう。
ヘッドフォンやイヤフォンを使って音楽などを聴いていると、一時的もしくは永続的に聴力が衰える原因になる可能性があります。
音量が大きく、聞く時間が長ければ長いほど、リスクは高くなっていきます。安全に聴くためには、音量を下げ、聞いている時間を制限することが重要です。
今回の記事では、難聴の原因のなかでも外からの刺激に焦点を当ててみてきました。常に周囲に騒音が聞こえていたり、コンサートなどに行く機会の多い方は、耳栓などで耳を守りましょう。
また、大きな音にさらされた後に、耳が聞こえにくい、耳鳴りがするなど難聴の症状が出たら、スグに病院に行き、耳鼻科を受診しましょう。
次回の記事では、慢性の疾患や薬、生まれつきの障害など、その人の持っている体質や既往歴など、難聴の原因をお伝えします。
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難聴は恐ろしい病気の兆候かも!?