記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病は、その症状に気づきにくく、合併症を引き起こしやすい病気です。そのため、日常から予防することが重要です。今回の記事では、日常に取り入れることのできる、糖尿病の合併症を予防する12の方法をご紹介します。
以下に糖尿病の合併症を予防する12の方法をご紹介します。
糖尿病患者は完全に炭水化物を削る必要はありません。体の中でゆっくり分解されて、安定したエネルギー供給をしてくれる炭水化物を選びましょう。全粒粉や、豆、ナッツ、新鮮な野菜や果物を食べましょう。果物に含まれる糖分には注意が必要で、いくら果物といっても食べ過ぎは禁物です。ただし適量であれば問題ないとされています。どの程度が適量かについては個人差があるので、担当医師に確認するようにしましょう。
もし体重が重すぎるのであれば、ほんの数キロ落とすだけでインスリンの効きがよくなるといわれています。また、減量することは血糖値を下げ高血圧と脂質異常症を改善する助けになり、活力ももっと沸いてくるでしょう。 まず初めは、脂肪分、砂糖、そしてカロリーを減らすような食事を摂るように心がけましょう。食べる量をコントロールすることも大切ですが、多くのカロリーを消費することを目標に運動を取り入れるようにしてください。
食事の塩分を減らすことは血圧低下につながり、腎臓への負担を低下することができます。新鮮な材料を使い、できる限り自炊するようにしましょう。料理するときにハーブとスパイスで味付けをすると、塩分を減らすことができます。51歳以上の大人、高血圧、糖尿病、または慢性的な腎臓病の人は、ナトリウムの摂取量(塩分摂取量)をどのくらい減らせばいいかを、必ず医師に相談してください。
糖尿病食にはいろいろありますが、覚えておくべき基本的な事項があります。ベリー類、オメガ3脂肪酸を多く含む魚(サーモンやイワシなど)、緑色の葉野菜などをお勧めします。オイル類を 購入する前に必ず食品ラベルを確認し、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸を避けましょう。
ウォーキング、ダンス、サイクリング、あるいは単に電話している間歩き続けるなど、自分か好きな運動や簡単にできそうな運動を選び、1日に30分生活サイクルに取り入れましょう。可能ならば、30分以上してもかまいません。運動はストレス発散にもつながり、長期的に続けることで糖尿病薬を減らすことができる可能性もあります。
寝る時間が長すぎたり短すぎたりすると食欲がわき、高炭水化物食品を食べたくなります。これは体重増加につながり、心臓病などの合併症のリスクが高くなります。 1日7、8時間睡眠を目標にしましょう。適切な睡眠時間を取る事で、血糖値の低下が期待できます。
毎日血糖値を記録していくことは、非常に重要なことです。実際、血糖値を毎日記録することで神経痛などの糖尿病の合併症を予防したり、悪化を防ぐことに役立つといわれています。また、食べものや運動がどのように体に影響しているか、治療プランがどのくらい効いているかを知る手がかりとなります。医師に相談しながら、血糖値の目標範囲を設定しましょう。
ストレスが血糖値を上げる要因になります。糖尿病改善のためには、身体的、精神的ストレスを乗り越える必要があるので、他自分なりの対処方法を学びましょう。呼吸法、ヨガ、瞑想などのリラクゼーション法は2型糖尿病に特に効果的と考えられています。
糖尿病は感染のリスクを上げ治癒を遅くしますから、単純な切り傷や擦り傷であっても、すぐに手当てしなくてはいけません。傷口を適切な方法で清潔にし、抗生物質のクリームや減菌包帯を使いましょう。数日でよくならないようなら医師に相談してください。足に水ぶくれ、切り傷、ひりひりするところ、赤み、腫れがないか毎日確かめ、皮膚にひびが入らないよう保湿しましょう。
喫煙する糖尿病患者は喫煙しない人よりも死亡率が高いとされ、 タバコをやめることで心臓と肺への負担が軽減されます。禁煙は血管の動脈硬化を遅らせるため脳卒中、心臓発作、腎臓病などのリスクを下げることもできます。喫煙している人は、必要に応じて医師に相談しながら、禁煙を始めましょう。
こまめに病院を受診しましょう。インスリンを摂取していたり血糖値のバランスをとるのに助けが必要であれば、もっと頻繁に受診してもいいでしょう。糖尿病網膜症、神経症、腎症などの合併症の有無を定期的に検査してもらうことをおすすめします。また、歯医者に行くようにしてください。 どの病院を受診するときも、糖尿病であることを伝えるのを忘れないようにしましょう。
糖尿病になったときは、自己管理の徹底を心がけることが重要です。食事が健康的か、運動は十分であるかを調べ、医師の指示通りに薬を摂取し、血糖値も毎日確認してください。これだけでも、体の状態が健康的に変わっていくことでしょう。健康的な生活スタイルを取り入れていくことは、合併症の予防にも役立ちます。その他の体のトラブルを防ぐこともできるので、積極的に取り入れていきましょう。