記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
たちくらみ程度のめまいではなく、原因不明で体がふらついたり、視界がぐるぐる回っている状態になったりすると、とても不安になりますよね。早めに医師に相談したほうがよいですが、では、病院に行った際に、どんな診断や検査がなされるのでしょうか。
「めまい」という症状は様々な疾患が原因となります。心血管疾患、脳卒中、大量の出血、または腫瘍など、重度の疾患の可能性を除外するために、めまいの原因をできるだけ早く診断してもらうことが重要です。
まず、めまいの原因を特定するために、医師から次のようなことを聞かれるでしょう。
・めまいは、部屋が回っている、もしくは動いているようなものですか?
・脱力感や頭のふらつきを伴っていますか?
・めまいによって、バランス感覚がとれなくなるようなことはありませんか?
病院では、めまいの原因を診断するために、以下の検査を行うことがあります。
・頭部のCTスキャン
・頭部のMRI(磁気共鳴画像)スキャン
・第8脳神経の異常を発見するための神経学的検査
・聴力検査
他には、以下のような検査があります。
身体検査では、血圧や心拍数の測定を行います。神経学的な検査には、顔面および前庭神経の検査と、筋肉、強さ、協調性、バランス、および歩行の検査を行います。
血液検査は、内科的疾患(腎臓疾患や甲状腺機能障害)を除外するために、全血球検査や腎臓検査、甲状腺検査が含まれます。もし、患者が薬(アミノグリコシドまたは抗けいれん薬など)を服用している場合、薬の濃度を測定します。
画像検査は、脳の異常(脳卒中もしくは脳腫瘍)を検出するために使われる可能性があります。磁気共鳴画像(MRI)検査は、磁場もしくは電波を使って、頭や体の断面画像を作成します。医師はめまいを引き起こす可能性があるさまざまな疾患を特定し、診断するために、これらの詳細かつ鮮明な画像を使います。
次のような場合は、医師に相談してください。
・初めてめまいの症状を経験する
・めまい、または関連する障害が診断され、症状が悪化したり、嘔吐、発熱、けいれん、または失神などの新しい症状が現れている。
病院でのめまいの検査は、その原因が心血管疾患や脳卒中、大量の出血や腫瘍である可能性を除外するため、なるべく早く行う必要があります。つまり、逆に言うと、そういった病気が原因になっている可能性もあるということです。
たちくらみ程度と無視しないで、長引くようなら早めに医師に相談しましょう。