記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胃癌とは胃の上皮由来の癌で、その症状は消化不良、胃の不快感または胸やけ、吐き気、食欲減少などその他さまざまなものがあります。では、胃癌の原因は何でしょうか? 今回の記事では胃癌の原因を解説します。
健康な細胞は秩序正しく増殖し、分裂します。このプロセスは、DNAによってコントロールされています。 DNAが損傷すると、これらの遺伝子が正常に機能せず、細胞が制御不能になり、最終的に腫瘍(悪性細胞の塊)を形成します。以下に胃癌のリスク要因を解説します。
胃癌になる人のほとんどは、72歳以上で発症するといわれています。
男性は、女性よりも胃癌になりやすい傾向にあります。
調査によると、喫煙する人、塩分の多い食べ物や。酸っぱい食べものを多く食べる人は、胃癌のリスクが高くなる可能性があります。ハム、ベーコン、ホットドッグ、デリミート(成型肉など)などの硬化肉に含まれている硝酸塩と亜硝酸塩の両方が、胃の他の窒素含有物質と結合することで、胃癌を引き起こすとされる発癌物質「N-ニトロソ化合物」を形成します。
塩漬けの肉や魚、漬物などの消費量が多い日本や韓国などは、その分、胃癌率が高い傾向があります。赤身の食べ物、特に網焼きの肉やウェルダンの肉を食べることも胃癌と関連性があるとされています。一方で新鮮な果物や野菜を食べることは、胃癌の予防になるといわれています。
ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori: Hピロリ)は、胃に住む細菌の一種です。ピロリ菌感染は、胃の炎症および胃潰瘍のリスクを増加させます。ピロリ菌感染は、胃癌リスクの増加にも関係しているといわれていますが、実際に胃癌を発症するのは感染した人々のほんの少数だけです。
喫煙する人は、喫煙しない人よりも胃癌を発症する可能性が高いとされています。喫煙は特に、食道に最も近い胃の上部部分が刺激されることで、胃癌のリスクを増加させます。胃癌の割合は、喫煙者になると約2倍になるといわれています。
胃の炎症やその他の胃の問題を引き起こす状態は、胃癌のリスクを高める可能性があります。これには、胃の手術や慢性胃炎などが含まれます。
いくつかの異なる遺伝子変異または異常が胃癌に関連しています。
ほとんど場合現代では上部消化管内視鏡(胃カメラ)での検査を行います。局所麻酔薬を咽喉に噴霧されたり、検査前に患者に他の薬を与えられて、痛みを感じないようにすることもあります。
医師が正常ではない組織を発見した場合、生検と呼ばれる方法で小さな断片を切り取って顕微鏡下で癌細胞があるかどうかを調べます。生検は、通常、胃鏡検査中に行われます。回復(予後)および治療の選択の可能性は、癌の段階(胃の中にあるかどうか、または他の場所に広がっているかどうか)など、患者の一般的な健康状態によって異なります。
胃癌の予防方法は現在のところありませんが、原因を知ることで、リスクを軽減することができます。特に喫煙者は胃癌リスクの回避のために禁煙を検討することをおすすめします。