記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
摂食障害は、思春期または成人初期に発症することが多く、特に少女に目立ちますが、少年にも影響を及ぼします。 これは非常にストレスになり、10代のさまざまな幸せに害を及ぼすことがあります。 今回は思春期の摂食障害について保護者へのアドバイスを解説します。
摂食障害にはさまざまな徴候と症状があります。はっきり分かるときもありますが、疑わしい徴候や症状が見られたからといって、必ずしも摂食障害とは限りません。 以下は、無茶食い障害、過食症および拒食症のいくつかの徴候および症状です。
・短期間で大量の食べ物を食べる
・空腹でなくても食べる
・不快感を抱くまで食べる
・つまみ食い
・食べ物を隠す
・1人で食べる
・食事の時間は普通に食べるが、ほかの人がいないときに大量に食べる
・大量の食べ物を食べた後、うんざりし、落胆し、または罪悪感を抱く
・つまみ食い
・食べ物の空の容器を隠す
・食事を省くかちょっとしか食べない
・他人と一緒に食事することを避ける
・食後の嘔吐
・利尿薬や下剤の使用
・断食
・過度に運動する
・非常に痩せている
・非常に痩せているにもかかわらず太りすぎと感じる
・体重を増やすことを恐れる
・食べ物に夢中
・絶えずカロリー、炭水化物、脂肪グラムを数える
・食事の儀式を作る(たとえば、一口につき一定回数咀嚼するなど)
・過度の運動
・利尿薬や下剤の使用
・女子では、生理期間がないか不規則になる
・いつも寒く感じる
・体重減少を隠すために袋のような服を着る
10代の子供の摂食障害は、できるだけ早く治療を受けるようにしましょう。 早期に治療を受けることで、摂食障害に伴う健康リスクを防ぐことができます。また、摂食障害の治療中は、家族や友人から愛され、サポートされていると、子供が実感できるように周囲が支えてあげることも非常に重要です。
子供と話し合うことは非常に大切です。 話をする時間を決め、愛情深く優しい方法で会話してください。 批判や断定を避け「あなたを心配している」いう気持ちが伝わるように辛抱強く接しましょう。
「私」を主語にした文章で話しましょう。たとえば、「私はあなたのことを心配しているんだよ」などです。 「あなたは食べ物に夢中だよね」など「あなた」を主語にした文章は避けましょう。 10代の若者には「私はあなたを助け支えるためにいる」ことを知ってもらうだけで大丈夫です。 親の主な役割は、聞くことです。
摂食障害の状態について、子供本人に話すことは、非常に難しいことでしょう。彼らがまだ障害があると受け入れることができていない状態であればなおさらです。ただし、回復のためにはコミュニケーションが不可欠です。以下のアドバイスを参考に試してみてください。
・何を言うかをよく考えてから話す。
・非難したり、評価しない。
・子供がどのように感じているかに集中する。
・落ち着いて話す。
・参考になる資料を用意しておく。
・否定的な対応に備える。
・話す前にできるだけ摂食障害について学ぶ。
・たとえそれが褒め言葉として意図されていても、外観について話すことを避け、他の方法で自信を持たせるようにする。たとえば、学校での成果について祝福するなど。
・ほかの人の食事や体重について話さないようにする。
・子供のために何かできることはないか聞いてみる。
・子供が治療を受けている場合は、最適な食事について治療チームに相談する。
・一緒に買い物をし、お互いに受け入れられる食事であるかどうか確かめるようにする。
・食事の量、カロリー、脂肪含有量について誰も発言しないようにする。
・子供の前で低カロリーやダイエット食品を食べたり、家に置いたりしない。
・食事中は明るい雰囲気作りを心がける。
・食事をコントロールするために自分で調理したがったら、お膳立てや、食器洗いをやさしくお願いする。
・食後に家族でゲームをしたり一緒にテレビを見るようにする
摂食障害を持つ思春期の子供は、自分の体と心を治療するための専門的な助けが必要です。 思春期の子供は自分の体重やその他の問題についてどのように感じているかを話すために、カウンセリングが必要な場合もあります。ただ、専門家のサポート以上に、家庭で子供とコミュニケーションをとることが、状態の回復のために何よりも大切といえるでしょう。