記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/14
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
夏バテの症状は一時的なものがほとんどです。
しかし、回復しないまま疲労が濃くなると長期的な身体疾患や精神疾患につながる恐れもあります。
この記事で症状や原因について知り、夏バテ予防・対処に役立ててください。
「夏バテ」は夏になると現われやすい、体や精神上の疲労や不調の総称です。
明確な定義はありませんが、身体面だけでなく精神面にも不調が見られます。
代表的な症状は次のようなものです。
・全身が気だるい
・無気力になる
・食欲不振
・消化器官の不調(下痢、便秘など)
・めまい、立ちくらみ
・吐き気
夏バテを引き起こす主な原因として、暑さによる自律神経の乱れ、体内の水分・電解質・ミネラルの不足、栄養不足の3つが挙げられます。
それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。
「外は暑いけど室内や電車内はエアコンで寒く感じる・・・」
そんな温度差が激しい状況に長くいすぎると自律神経が乱れてしまうため、めまい、頭痛、吐き気、筋肉の痙攣(けいれん)などの様々な症状が現われます。
また、自律神経が乱れると体温の調節が上手くできなくなります。
体温調節機能に問題があると体の外に熱を逃がすのが難しくなり、熱中症を引き起こしやすくなってしまいます。
気温が高いところに長くいると汗をたくさんかくため、体内の水分や電解質・ミネラルが失われます。
そうすると脱水症状が起こり、めまいや吐き気などが生じるのです。
特に高齢者や子供は脱水症状になりやすいので注意してください。
夏バテや熱中症を防ぐためにも、体から排出された水分の補給はこまめに行いましょう。
手軽に電解質を補給できる経口補水液やスポーツドリンクがおすすめです。
水分は、喉が乾いたと感じる前に定期的に摂るのが理想的です。
暑さによって消化機能の働きが鈍ると食欲がなくなると食事量が減り、必要な栄養素がかなり不足してしまいます。そのため、めまいやふらつき、疲労などを引き起こしやすくなるのです。
また、暑いからといって冷たい物ばかりを飲んだり食べたりしていると、胃腸が冷えて機能が低下し、ますます胃腸が弱くなるという悪循環を招いてしまいます。
夏バテの状態から回復するには、自律神経の働きを正常にすることと必要な水分や栄養素を補うことが重要です。
自律神経を整えるために室内外の温度差に気をつけてください。
薄手の上着を利用したり温かい食べ物や飲み物を摂ることで、体を冷やしすぎないようにしましょう。
また、疲労を回復するためには食事内容の見直しも必要です。少量でも良いので、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの栄養が豊富な食事を摂りましょう。
いかがでしたか?
夏バテになる主な原因は「激しい温度差による自律神経の乱れ」「体内の水分・電解質・ミネラル不足」「栄養不足」の3つです。これらの原因となる体の冷やしすぎ、脱水症状、栄養不足にならないように注意して夏バテを防ぎましょう。
また、無理をせずにきちんと休養や睡眠をとって体力を回復させることも忘れないでください。