記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/29 記事改定日: 2019/4/23
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「プール熱=子供がかかる病気」と思っていませんか?確かにプール熱は子供がかかることが多い病気ですが、実は大人でも罹患することがあるのです。この記事では、大人の場合のプール熱の感染経路や症状、対処法などをお伝えしていきます。
プール熱(咽頭結膜熱)を引き起こす「アデノウイルス」は、非常に感染力が強いことで知られています。
主な感染経路は、飛沫感染や手指などの接触感染です。
子供の場合はプールの水や集団生活(学校や保育園など)を通じて感染することが多く、大人の場合は、感染者のくしゃみや咳などの飛沫や、子供との接触(おむつ交換や食事)を通じて感染することが多区なっています。
ほかにも、感染者が調理した食べ物を食べたことで感染するケースもあります。
大人がプール熱にかかった場合も、現れる症状は子供と同様で、発熱(38~39度)や咳、喉の痛み、嘔吐、結膜炎(目の痛みや充血)などが一般的です。
これらの症状は3~5日程度続きますが、大人は子供よりも軽度の症状で済む傾向にあります。
大人もプール熱にかかることがあり、初期症状としては以下のようなものが挙げられます。
当てはまる項目が多い場合は、放置せずになるべく早めに病院を受診するようにしましょう。
先述のとおり、大人のプール熱の症状は子供よりも軽度の傾向にあり、ほとんどは数日後に自然治癒します。
もし発熱が辛い場合は、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの薬で熱を下げるといいでしょう(服用に関しては医師の確認をとってください)。
また、脱水症状を起こさないよう、こまめに水分補給を行うことも大切です。
学校保健安全法でプール熱は第二種伝染病に位置づけられており、「主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止」とされています。アデノウイルスは感染力が強く、職場でも飛沫や接触を通じて他の人にうつしてしまう恐れがあることから、大人も同様の期間、仕事を休むことが望ましいです。
子供の場合、プールなどの子供が集まる場所を通じてプール熱にかかることが多いのですが、大人の場合はこういった場所に行かなくても、子供や飛沫を通じて感染することがあります。日頃から手洗いやうがいを徹底し、予防に努めましょう。