疲れ目の症状はどうすれば回復できる?危ない疲れ目の見抜き方とは?

2017/8/17 記事改定日: 2019/6/3
記事改定回数:1回

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

疲れ目の症状は目を休めることで改善することも多いですが、放置してしまうと「眼精疲労」につながり、目以外の器官の不調を招く危険性が高まります。
疲れ目の原因や対処法を知り、眼精疲労を予防しましょう。

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疲れ目の症状にはどんなものがある?

疲れ目は「眼疲労(がんひろう)」と呼ばれる症状で、目を休めることで回復する一時的なの目の疲れのことを指します。

代表的な症状は以下の通りです。

  • 目の奥が痛む
  • 目の充血
  • 目のかゆみ
  • 目のかすみ
  • 目の乾燥

一方で、目のケアをしても疲れが取れないものや症状が繰り返されるものを「眼精疲労」と言います。眼精疲労になると肩こり、頭痛、吐き気、食欲不振など目以外の不調が現われることが特徴です。

眼精疲労の症状がストレスになって自律神経系に不調をきたすと、抑うつなどの精神疾患につながる可能性もあります。

目が疲れてしまう原因は?

疲れ目になる原因は大きく分けて3つです。

筋肉疲労

1つは目の周りの筋肉の疲れです。
目を支える筋肉を6つの筋肉を外眼筋(がいがんきん)と言いますが、眼球が長時間同じ位置にあり続けるとこの外眼筋が筋肉疲労を起こし、目の疲れが生じます。

ピントのズレ

2つめはパソコンやスマートフォンなど電子機器の長時間利用です。
パソコン画面やスマートフォンを見続けるという行為は、長時間同じ距離で目のピントを合わせたままということになり、目の機能が低下する原因となります。

眼球には目のピントを合わせるための毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉があります。
一定距離で目の機能が正常に働かなくなると、それ以外の距離でのピントも合わせにくくなるので、視界がぼやけたりかすんだりします。

目の乾き

3つ目は目の乾き(ドライアイ)です。
目を潤している涙には目を保護する役割があります。
そのため、涙が不足して目が乾いている状態だと目に負担がかかりやすくなるのです。

疲れ目にはどう対処すればよい?

眼精疲労に発展させないためにも、目が疲れたと感じたらこまめに休憩しましょう。
目を休めることはもちろん、食事や睡眠をきちんととることも大切です。
以下に具体的な方法を紹介します。

  • 食事でしっかり栄養を摂る
  • パソコン操作などを続けて行う場合は1時間に10分程の休憩をとって目を休める
  • ホットタオルで目や周辺の筋肉を温める
  • 眼鏡やコンタクトレンズの度数を定期的にチェックする(ピントが合わないと目の疲れが増すため)
  • 目薬を使う

改善したい症状や含有成分をしっかり確認して選びましょう。

病気が原因の疲れ目の特徴は?

目の疲れは思わぬ病気が背景にある可能性もあります。原因として考えられる病気で多いものは、緑内障や白内障、サルコイドーシス、ベーチェット病など視力や視野の低下を引き起こす目の病気、斜視など両目の視線が一致しない先天的な目の病気などが挙げられます。

また、目の病気以外にも副鼻腔炎や鼻炎、歯周病、虫歯、中耳炎など目の周辺で生じる病気が原因のことも多く、中には更年期障害や自律神経失調症、かぜなどの症状の一つとして現れることもあります。

目の疲れ以外に、物が見えにくくなった、転びやすくなった、目の痛みや充血などを伴う、目以外に何らかの症状がある、などの場合にはできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

おわりに:疲れ目を解消するために、目を休める習慣を持とう

疲れ目は放っておくと眼精疲労に発展し、頭痛、肩こり、吐き気など目以外の不調を起こす可能性があります。
「目が疲れたな・・・」と感じたら、意識的に目を休める時間を取っててください。

また、長時間のパソコン操作やモニターチェックなどをする場合は、部屋や画面の明るさ調節や姿勢の改善などの対策を行い、目の疲れを予防しましょう。

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