アルギニン

2017/8/28

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

アルギニンは、条件つきで必須のアミノ酸です。血流や酸化窒素のレベルにおいては重要ですが、経口による補給は、人間の血流を確実に改善するものではありません。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

概要


アルギニンは食事に含まれるアミノ酸です。一酸化窒素合成酵素(NOS)を介して一酸化窒素(NO)を直接生産するアミノ酸です。アルギニンが代謝されてできるNOの増加はスポーツパフォーマンスの改善などにつながると考えられているため、主にアスリートによって使用されるサプリメントです。

アルギニンは、高血圧やI糖尿病のような慢性的な疾患においても重要であると考えられています。

なぜなら、これらの疾患があるとNOSの低下やアルギナーゼというアルギニンを分解する酵素が上昇し、アルギニンの低下を引き起こすとされているためです。

アルギニンは、体内のNOを高めると謳われているため、アスリートに人気のあるサプリメントです。残念なことに、この効果は成人では効果が得られないのではないかと考えられています。NOの増加の影響を測定した研究はありますが、同時に他の因子の影響が示されていない研究もあります。

Lシトルリンは、腎臓でアルギニンに変換されるため、サプリメントとしてはアルギニンに代わる選択肢になりえます。Lシトルリンはまた、アルギニンより吸収速度が優れています。シトルリンは、アルギニン自体よりも、血液中のアルギニンの濃度をより高める作用があります。長期的な健康のためのサプリメント補給のためには、Lシトルリンはアルギニンよりも優れたサプリメントとしての選択肢といえるかもしれません。

基礎知識

注意事項

アルギニンの高容量の摂取は、下痢に先立つ胃腸の不調を引き起こすことがあります。

摂取方法

アルギニンの標準的な運動前の摂取用量は3〜6gです。

アルギニンレベルを1日を通して高く維持するために、アルギニンは1日3回、合計用量15-18gで採取することが可能です。(注L-シトルリンの補給は、アルギニンのレベルを長期間上昇させたまま維持することで、より効果的になります。)

一度に10g以上のアルギニンを摂取すると、胃腸の苦痛と下痢を引き起こす可能性があります。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

アミノ酸(19) アルギナーゼ(1) Lシトルリン(1) アルギニン(5)