記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/1 記事改定日: 2018/6/14
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
リウマチというとどんなイメージをもたれるでしょうか? 周囲にリウマチの患者がいない場合は、イメージはしにくいかもしれません。
節々が痛くなり、手指や足などが動かしにくくなる関節リウマチについて、原因と症状、発症リスクを上げる要因まで具体的にお伝えします。
関節リウマチは、自己免疫疾患の一つであり、これは、免疫システムが謝って正常な体内組織を攻撃することが原因となって起こります。しかし、何がこれを引き起こしているのかはまだわかっていません。
免疫システムは通常、細菌やウイルスから体を守り、感染と闘う手助けをしています。
しかし、関節リウマチに感染したら、免疫システムが関節を取り囲んでいる組織を攻撃してしまいます。その結果、関節の表面を覆っている滑膜が痛んで炎症を起こしてしまいます。そのまま炎症が進行すると、関節自体を破壊してしまうのです。
かかりやすい体質と、ウイルス感染を含む要因が引き金となっているのではないかと考えられてはいますが、その仮説はどれも証明されていません。
関節リウマチを発症リスクを上げる可能性があるものとして、以下のものがあります。ただし、これらのリスク要因も、発症との因果関係が完全に証明されたわけではありません。
関節リウマチは自己免疫疾患であり、発症に食べ物やストレスが関与しているとの因果関係は科学的には証明されていません。
しかし、免疫力が低下した状態では関節リウマチが悪化することがわかっていますので、可能な限り免疫力は正常に維持しておきたいものです。
免疫力を正常に維持するには日常生活で注意すべきことが多くあり、
などが非常に重要となります。これらの正しい生活習慣は関節リウマチだけでなく、様々な病気の予防にもつながりますので自身の健康維持のためにも普段から健康的な生活を送るように注意しましょう。
関節リウマチの主な症状は
です。その他にも、全身や他の部位における炎症なども引き起こす可能性があります。
関節リウマチは、長い時間をかけてじわじわと発症することが多いですが、場合によっては数日間というスピードで進行することもあります。症状は個人によって異なります。現れたり消えたり、時が経つと変化することもあります。
関節リウマチは、主に関節に影響を及ぼします。手足にある小さな関節に、最初に症状が出ることが多いですが、体のどの関節にも問題を起こす可能性はあります。
関節リウマチは、体の中心線を挟んで、一般的に対称的(体の両側を同時に、また同じ程度で)に症状が出ることが多いですが、すべてがそうとは限りません。
主な症状を次に挙げます。
関節リウマチの関節の痛みは、たいていうずくようなひどい痛みです。朝やしばらく動かさなかった後などに特にひどくなります。
関節リウマチの罹患関節は、動かしにくくなります。例えば、もし手に症状が出ているのだとすれば、指を完全に曲げられなかったり、こぶしを握ることができないかもしれません。
関節の痛みのように、動かしにくさは朝やしばらく動かしていなかった後に特にひどくなります。朝の動かしにくさ(こわばり)は、関節リウマチによる関節炎の特徴です。
今までに出てきた症状のほかに、関節リウマチを患っている人の中には、関節以外に全身的な症状が出る人もいます。
今まで見てきたように、関節リウマチの原因ははっきりとはしていません。しかし、喫煙など発症の要因になると考えられるリスクファクターはあります。できるだけそのリスクを減らすように、日頃から工夫しましょう。
そして、気になる症状があるときは、早めに専門医を受診するようにしてください。