記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/18 記事改定日: 2019/9/17
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
乗り物酔いは薬を飲んで予防するという人も多いと思いますが、病院へ行ったほうがいい乗り物酔いはあるのでしょうか。
この記事では、病院へ行ったほうがいい乗り物酔いの特徴を乗り物酔いの原因やセルフケアとあわせて解説していきます。
乗り物酔いの症状はあくびや唾液分泌の増加から始まって、しだいに吐き気や違和感、頭痛を感じるようになり、嘔吐することもあります。
原因は乗り物の不規則な揺れなどで三半規管や前庭を刺激されることと考えられていますが、「乗り物酔いするかもしれない」という不安が脳に働きかけ吐き気などの症状を助長することもあります。
また、睡眠不足や体調不良が原因になることもあります。
乗り物酔いの大半は市販薬で予防できますし、乗り物酔いで処方される薬の成分は、病院でもらえる処方薬でも市販薬でも大きく変わらないことが多いです。
そこまでひどくない乗り物酔いであれば、まずは市販薬を試し、市販薬が効かないときは病院を受診するというかたちをとっても良いでしょう。
ただし、市販薬で良くならない乗り物酔いは「病気のサイン」の可能性があります。
市販薬が効かないときは早めに病院へ行きましょう。
乗り物酔いは内耳にある三半規管が関わっていることが多いので、病院で診てもらうときは耳鼻科を受診することが一般的です。
病院では三半規管以外にも
などを調べ、体の状態と症状にあった薬を処方してくれます。
ストレスや強い不安が乗り物酔いの原因と思われるときは、、心療内科を受診もいいでしょう。
乗り物酔いには、めまいの薬でも使われる成分のメクリジンやフェニラミンをはじめとする抗ヒスタミン薬が使われます。
乗り物酔いの症状は最終的に嘔吐中枢が刺激されることで起こりますが、抗ヒスタミン薬は嘔吐中枢を刺激するヒスタミンという物質をブロックすることで、症状の緩和を目指します。
また、抗ヒスタミン薬には気分を落ち着かせる鎮静作用もあるため、乗り物に対する不安な気持ちを抑えることにも役立ちます。
予防を目的とするなら乗り物に乗る前に飲んでおくようにしましょう。
このほか、副交感神経の異常な興奮を抑制してめまいや消化管の過度な緊張を抑える薬や、神経の働きを整えて神経や平衡感覚の乱れからくる頭痛を抑える薬が使われることがあります。
乗り物酔いは上で述べたような薬以外にも様々な対策法があります。具体的には次のようなものが挙げられますので是非試してみましょう。
乗り物酔いのほとんどは、市販薬やセルフケアである程度予防することができます。
ただし、特定の病気が原因や精神的な問題が原因になっていることもあるので、市販薬やセルフケアで改善しない場合は、一度耳鼻科や心療内科に相談しましょう。