記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/11/28 記事改定日: 2019/5/10
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
喉の腫れや痛みを感じると、食事や会話が思うようにできず、辛い思いをすることがあります。では、そんな喉の腫れや痛みはなぜ起こるのでしょうか?軽減するにはどんなケアをすればいいのでしょうか?
喉が痛くなったり腫れたりする理由はさまざまです。痛みや腫れの症状も自然と治まればよいのですが、なかなか症状が治まらない場合は、病気が隠れているかもしれません。
原因や症状も含めていくつかご紹介します。
喉の痛みや腫れをもたらす、非常に一般的な原因が風邪です。風邪とは感染症の一種で「風邪症候群」とも呼ばれますが、その原因のほとんどがウイルス感染によるものです。初期症状としては、喉や鼻の不快感や喉の炎症、鼻水や咳、クシャミなどが現れます。
扁桃炎とは、細菌感染などによって、喉の奥の扁桃という場所が腫れて炎症をおこしてしまう症状です。赤く腫れてしまい、悪化すると白い膿が出るようになります。唾をのみ込むと強い痛みや、高熱が出る場合があります。
咽頭炎とは、咽頭という場所の粘膜が炎症を起こしている状態です。疲れなどで免疫力が落ち、細菌やウイルスなどに感染したときに発症し、喉の腫れや痛みを引き起こします。咽頭は直接外の空気と接する場所なので、口や鼻からの感染が起きやすいです。喉の痛みだけでなく、発熱したり身体のだるさを感じたりすることもあります。
花粉症のアレルギー症状が重くなると、喉の粘膜が腫れて痛みを伴う場合があります。花粉が気管に入ってしまうと、咳が続いたり呼吸がしづらくなります。
喉の腫れや痛みの原因として、リンパ節が腫れている場合があります。リンパ節の腫れは、細菌やウイルスへの感染などが原因で起こります。他にも自己免疫疾患や虫歯などが原因で、アゴ下のリンパ節が腫れたことで喉の腫れや痛みが引き起こされる場合もあります。
お酒に含まれるアルコールやタバコに含まれる有害成分は喉の粘膜に強い刺激となってダメージを与え、炎症を引き起こすことがあります。
また、アルコールは粘膜の水分を奪う作用もあるため、多飲することで喉の粘膜が乾燥し、いがらっぽいような痛みを引き起こすこともあります。
たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるため、喉の粘膜の血行が悪くなりダメージの修復が行われにくくなります。喉の粘膜は発声や飲食などの些細な刺激によってダメージを受けては修復を繰り返していますので、タバコを吸うことで粘膜へのダメージが積み重なって痛みや腫れを引き起こすことがあるのです。
痛みや腫れの症状を緩和するセルフケアは以下のとおりです。
喉の痛みや腫れは上記のようなセルフケアで対処できることもありますが、中には病院での治療が必要な場合もあります。次のような症状がある場合には、セルフケアで対処しようとせず病院を受診して治療を受けるようにしましょう。
喉の腫れや痛みの原因はいくつかありますが、一概に決めつけずにさまざまな可能性を考えましょう。必要に応じて医師と相談しながら、喫煙習慣や風邪など、原因がハッキリしているのであれば、早めの対策をとるようにしましょう。