記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/16
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
学生のころは運動していたけれど、社会にでたら運動する機会がなく運動不足で太ってしまった。
健康のためになにか運動したいけれど何をすればいいのかわからない・・・そんな社会人のための運動ガイドラインをお教えします。
成人が健康を維持したり、より健康になるためには有酸素運動と筋力トレーニングを取り入れることが有効だとされています。
日常的にからだを動かすことを意識して、以下のような運動をするとよいでしょう。
・サイクリングや早歩きを1週間に150分+1週間に2日以上の筋力トレーニング
あるいは
・テニスやランニングのような激しい有酸素運動を週に75分+1週間に2日以上の筋力トレーニング
また、1週間の中で適度な有酸素運動と激しい有酸素運動を混ぜて行えば中程度の有酸素運動150分に相当します。
・30分のランニング2回と30分の速足歩き+1週間に2日以上の筋力トレーニング
中程度の有酸素運動は、心拍数が上がり、呼吸が少し速くなり、からだがぽかぽかしてきます。運動しながら話すことはできても歌を歌うことができなければ、それは中程度の運動と呼べるでしょう。
中程度の有酸素運動には、以下のようなものが挙げられます。
・速足歩き(ウォーキング)
・水中エアロビクス
・平地または坂道の少ない場所で自転車に乗る
・ハイキング
・スケートボード
・ローラーブレード
・バレーボール
・バスケットボール
激しい有酸素運動は、中程度の有酸素運動よりもさらに健康によい効果をもたらすことがわかっています。激しい有酸素運動は、呼吸が速くなって心拍数が上がります。息が切れ、会話も少ししかできなければ、激しい有酸素運動をしているといえるでしょう。75分間の激しい有酸素運動は150分間の中程度の運動と同程度の効果をもたらすといわれています。
激しい有酸素運動には、以下のようなものが挙げられます。
・ジョギングまたはランニング
・競泳
・自転車を速くこぐ、または坂道を上る
・テニス
・縄跳び
・ホッケー
・エアロビクス
・体操
・武道
日常生活のあらゆる動きには、筋肉が欠かせません。筋肉を鍛えることは、強い骨を作り維持します。また、血糖値と血圧を調節し、健康な体重を維持するのに役立ちます。
筋力トレーニングでは、何回を何セットというように数えます。たとえば、二頭筋カールや腕立て伏せでは、1つの動作を1回と数え、それを一定回数繰り返します。これを1セットとし、それを何セットか行います。それぞれのトレーニングでは、最低1セット(8~12回)行うようにしてください。
筋力トレーニングによって健康効果を得るためには、これ以上繰り返すのは難しいと感じるところまでがんばって行うことが重要です。筋力トレーニングは自宅でもジムでも行うことができますが、以下のようないろいろな方法があります。
・重量上げ
・エクササイズバンドを使う
・腕立て伏せ
・腹筋
・ガーデニングでスコップを使って土を掘る
・ヨガ
筋力トレーニングは、有酸素運動を行う日と同じ日に行ってもいいですし、別の日に行っても構いません。あなたにとって一番よい方法をみつけてください。
また、激しい有酸素運動の中には、有酸素運動にも筋力トレーニングにも含まれる以下のようなものがあります。
・サーキットトレーニング
・エアロビクス
・ランニング
・フットボール
・ラグビー
・ネットボール
・ホッケー
ここに挙げた運動は、目安です。道具がなくてもできる運動は、日常生活のなかにもたくさん隠れています。
たとえば階段昇降、2駅手前で降りて歩く、つま先立ちなど、まずは身近なところに運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。
運動の基本は「歩くこと」です。歩くことが楽しくなれば、走ったり、ほかの運動も苦ではなくなります。無理せず、楽しく、健康に、運動することをおすすめします。